教室紹介

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麻酔・集中治療医学3教室

麻酔・集中治療医学3教室

スタッフ紹介

教育と臨床教育

 麻酔・集中治療医学3教室は、2011年に特に全身管理に特化した集中治療の教育と岡山市にある川崎医科大学附属川崎病院での臨床を担当する教室として誕生いたしました。全体講義は附属病院にある麻酔・集中治療医学1および2教室と分担して、学生教育としては重なりのないそれぞれの得意分野を講義することとしています。臨床麻酔はもちろん全科の麻酔管理を担当いたしますが、特に心臓大血管手術に対する麻酔管理と神経ブロックを多用した整形外科関連手術が多い特徴があります。集中治療室は附属病院と異なり、周術期から救急搬送患者まですべての患者が対象となって受け入れを行っています。
 臨床医学としての麻酔および集中治療とは、内科と外科の交差点に位置すると考えています。したがって臨床現場においては内科系外科系の幅広い知識が求められ、広い視野での意思決定をする判断能力を養う必要があるとともに複数科の意見をくみ取りながら患者さんにとって最良の方策を見つけるためのかじ取りも必要です。私たちはこの視点から学生・初期研修医・後期研修医を教育し成長させる義務があると考えています。臨床の場として岡山市の中心部に位置する川崎医科大学総合医療センターは、救急科を持たない総合病院です。外科は総合外科、内科は総合内科と称し、従来の細かな範疇にこだわらない医師育成を行っており、彼らが窓口となって様々な緊急症例を受けて入れています。そしてその患者の重症度が高くなると私たちの出番がやってきます。緊急手術に対する対応は予定手術の数倍の知識と判断力が求められます。重症感染症や重症臓器不全患者の管理は抗菌薬や強心薬の投与だけで済むような病態ではありません。これらの患者さんを助けるための基礎知識と技術を日々の麻酔で鍛錬し、着実に研修医の臨床力を上げることに努めています。
 学問としての麻酔学および集中治療医学は基礎医学と臨床医学の交差点に位置していると考えており、基礎医学で学ぶ生理学や薬理学を臨床の現場で効果確認を行い、その結果の正当性に対する裏付けが表現できることが必要です。
 学生の小グループ実習では川崎医科大学総合医療センターの7階フロアで、科の垣根を横断した教育を目指しています。集中治療室の回診や患者病態に関するディスカッション、手術室内での心臓麻酔管理の実際、そして整形外科患者の麻酔導入から整形外科手術実習と脳外科患者の麻酔導入から脳外科実習とできるだけ垣根のないいわば患者さんの立場から見たひとつながりの教育ができるように整形外科および脳外科と話し合ったシステム教育を試みています。

研究

 臨床および教育とともにもう一つの柱は研究です。私たちの教室では星薬科大学と協力して過去8年間動物を用いた麻酔薬の臓器障害を研究していました。この研究を私たちの教室で担当していた准教授が教授として他大学に転任したことに伴い、現状の資料を基にした研究が近々終了する機会に星薬科大学との共同研究は一旦終了することとしました。私たちは臨床で常々疑問を解消するための臨床研究を心掛けてきたこともあり、臨床の研究を中心にしています。現在は大学院生が臨床の重症患者を対象に、臓器不全特に急性腎障害の早期診断法の開発に傾注してくれています。尿中酸素分圧を測定するこの研究は古くからおこなわれていますが、近年新たな知見が蓄積して興味深い展開を見せてくれています。また、人工呼吸器は我々が常日頃使用する機器ですが、人工呼吸器によるモデル肺を用いた基礎研究も実施予定です。今後後期研修医が順次大学院に進学してくれることにより、臨床研究はさらに速度を増してしていく予定です。