教室紹介

CATEGORY

眼科学1教室Ophthalmology 1

眼科学1教室

スタッフ紹介

教育重点及び概要

 視器(眼球・眼球付属器)の解剖、生理を系統的に解説し、病理・病態・検査および治療の理解を深めるように指導する目的で以下の授業を行う。2年次1学期に臨床現場を体感する目的で臨床実習を1週間行う。ここでは外来診療の見学と手術室における手術見学を行うことで、それぞれに医師となる自覚を促す。4年次1学期には感覚ブロックとして眼科学の講義を系統的に行い、定期試験で習熟度を確認することで眼科学の基礎的な知識の定着を促す。次に医師として求められる眼科領域の基本的な診療方法を習熟する目的で、4年次3学期に直像鏡を用いた眼底の診察方法を習得する。また5年次に1週間の臨床実習を行う。ここでは外来診療の見学だけでなく、医学生自身が予診を行うことで面接技術や診断能力の向上を促す。また、細隙灯顕微鏡を用いた前眼部の診察方法、伝染性疾患への対処方法、眼科特殊検査の解説、眼科学一般の質疑応答、手術顕微鏡を用いた実際の手術見学、症例検討会への参加を行う。また、将来のキャリアプランの一助を目的に、1週間のうち1日を学外実習することで大学では経験し難い医療を学ぶ。6年次4月には2名の実習医学生を受け入れ、5年次の実習よりも更に専門的な知識と技術の習得を促す。6年次2学期に集中講義として、医師国家試験における眼科学に関する出題傾向と対策を中心に講義する。

研究分野及び主要研究テーマ

 主要研究テーマは「網膜硝子体」「小児眼科・神経眼科」「緑内障」「角膜」である。

「網膜硝子体」

 ①網膜循環不全における視力予後を予測するため、網膜中心静脈閉塞症における電気生理的変化と視機能および治療成績の関連を評価する(桐生教授)。②硝子体手術の治療成績の向上を目的に、増殖性糖尿病網膜症に対する27ゲージシステムを用いた小切開低侵襲硝子体手術の治療成績(視力予後、術中・術後合併症)を評価する(渡邊講師)。③加齢黄斑変性における視力予後を予測するため、喫煙習慣(有無、喫煙量、喫煙期間)と視機能および治療成績の関連を評価する(鎌尾講師)。④効果的なヒトiPS細胞由来網膜色素上皮細胞移植を行うことを目的に、細胞の色素量と細胞機能の関連を評価する(鎌尾講師)。加齢黄斑変性に対する新たな治療方法の開発を目的に、網膜色素上皮細胞のメラニン形成のメカニズムを明らかにする(鎌尾講師)。

「小児眼科・神経眼科」

 ①視交叉症候群において逆行性に網膜神経細胞障害を誘導するかを明らかにするため、網膜内層厚と視野障害との関連を評価する(三木教授)。②上方視神経部分低形成と緑内障眼は臨床所見での鑑別が困難であるため、両疾患の網膜厚を評価することで網膜構造の変化で鑑別が可能かを明らかにする(三木教授)。③対光反射のメカニズムを明らかにするため、虚血性視神経症における相対的瞳孔求心路障害と網膜厚の関連を評価する(三木教授)。④弱視眼の網膜構造への2次的変化を明らかにするため、片眼弱視において弱視眼と健常眼の中心窩無血管領域と黄斑部網膜血管密度を比較する(三木教授)。

「緑内障」

 緑内障に対してより効果的な治療方法を選択するため、病型別にRock阻害剤の治療成績を評価する(家木准教授)。

「角膜」

 ①角膜神経の生体での活動を明らかにするため、2光子励起顕微鏡を用いて機能的な特性を評価する(藤本講師)。②細胞腫特異的にカルシウムセンサー蛋白質を遺伝子発現させ、サブタイプ別の活動特性と細胞機能の関連を評価する(藤本講師)。