川崎医科大学は、本学の建学の理念・目的の実現に向けて行う教育研究活動の質水準を学内外に保証し社会に対する説明責任を果たすとともに、自己点検・評価とその結果に基づく恒常的な教育の質保証・向上を希求する内部質保証を組織文化として醸成し定着させていくために、内部質保証とそのための組織及び推進に関する基本的な考え方及びプロセスを以下に定める。
内部質保証システムは、学園、大学、医学部・大学院、科目・授業及び教員の階層からなり、各階層のそれぞれの組織における自己点検・評価とその結果に基づく改善による質保証活動を基盤とし、それぞれが相互に連関し一つのまとまりをもって機能する仕組みとする。
その中心的な役割を担う大学運営委員会と内部質保証推進会議は各々独立した組織とする。
大学運営委員会は、学長を委員長とする本学の最高意思決定機関である。大学運営委員会は、川崎医科大学における教育研究・社会貢献を柱とするすべての活動の執行に責任を有する。
内部質保証推進会議は、学長直下にあり、本学の内部質保証に責任を負う組織である。
内部質保証推進会議は、その下に自己点検・評価委員会、及びその下にある点検実行委員会、事業計画点検委員会、学修成果・教育プログラム点検委員会と一体となって内部質保証を実質的に推進する組織(QPU、Quality Promoting Unit)を構成し統括して、QPUを有効に機能させる責務をもつものとする。
内部質保証推進会議は、内部質保証に関する基本方針を策定する。
内部質保証推進会議は、自己点検・評価委員会が報告する改善課題を審議し、短期的・中長期的なアクションプランを策定して、これを大学運営委員会に付議し、実施を求める。また、大学運営委員会で実施された結果を検証し、その結果を大学運営委員会に報告する。
全学的観点から、医学部・大学院のPDCAサイクルが円滑に推進され学修成果・教育効果が向上するように、大学運営委員会と一体となって、運営の支援や改善の指示を含む教学マネジメントを行う。
また、各階層・各組織における方針・計画、実施、点検・評価、見直しなどの質保証活動が円滑に進行するように、全学的な観点から調整・支援する。
内部質保証推進会議は、自らを含むQPUの有効性及び適切性について定期的に検証し、その結果を大学運営委員会に報告する。
自己点検・評価委員会は、内部質保証推進会議の指示の下に、自己点検・評価委員会の下にある3つの下位委員会を統括して、全学的な教育研究活動の検証と自己点検・評価を実施する。その結果から抽出される改善課題を事業計画や中長期計画を踏まえて吟味評価し、その評価結果を内部質保証推進会議に報告する。この報告に改善策や計画を付することができる。自己点検・評価委員会は自らの活動状況を内部質保証推進会議に報告する。
点検実行委員会は、自己点検・評価委員会の下で、医学教育分野別評価及び機関別認証評価が求める自己点検・評価を実施し、それぞれの報告書を作成する。
点検実行委員会は、活動の実効性を高めるために専門分科会を設置し、毎年度自己点検評価を行う。
点検・評価結果から抽出される諸課題は自己点検・評価委員会に報告する。
事業計画点検委員会は、単年度事業計画及び中期目標・中期計画に記されている諸計画の進捗状況を点検・評価する。点検・評価結果は自己点検・評価委員会に報告する。
学修成果・教育プログラム点検委員会は、使命・ポリシーの適切性を点検・評価する。また、教育プログラムに従って実施される教育研究活動について、その学修成果・教育成果を検証するとともに、教育プログラムの有効性・適切性について、点検・評価を行う。点検・評価結果は自己点検・評価委員会に報告する。
IR室は、学内外の教学に関連する情報を収集・分析・可視化し、根拠に基づいた学内の意思決定を支援する。学内の各種委員会からの分析依頼を含むものとする。分析結果は速やかに関連部署や委員会に提出する。
FD・SD委員会は、教育に当たっている教員及び教育支援の事務職員の能力を最大限に向上させ教育の質を高めるために、医学教育の内容、手法・技法、評価方法、教育支援方法等について、最新の教育理論や実践的知見を体系的に学ぶ機会を設ける。
医学部及び大学院の質保証は、医学部運営委員会及び大学院運営委員会の責任の下に行うものとする。医学部及び大学院の自己点検・評価は、点検実行委員会の協力の下に行い、定期的に報告書を作成し、自己点検・評価委員会に提出する。
点検・評価過程で抽出される課題について、自らで解決できるものは改善し、全学に関連し解決困難なものについては、自己点検・評価委員会から内部質保証推進会議を経て改善を求める。
科目責任者には、授業担当者の協力の下で、その科目の内容、手法、評価の質を高めることが常に求められる。
教員は、担当する授業・研究においてPDCAサイクルを意識し、常に自らの能力を積極的に高めるとともに、各授業・研究の質を高めることで、学生の学修成果の達成度の向上に努めなければならない。
課題解決のPDCAサイクルは、大学運営委員会とQPUによって駆動される。
諸組織の点検・評価過程で明らかになった課題について、諸組織の内部で改善が可能なものについては改善し、全学に関わるものについては、自己点検・評価委員会に報告する。
自己点検・評価委員会は、報告されてくる改善課題を中期目標・中期計画及び単年度事業計画を踏まえて吟味・評価し優先順位等を付して、その評価結果を内部質保証推進会議に報告する。
内部質保証推進会議では、中期目標・中期計画及び単年度事業計画を踏まえて、アクションプラン(改善方針や改善計画)を策定し、大学運営委員会に付議し改善を求める。
大学運営委員会は、付議された内容を審議し、改善実施の決定を行い計画的に実施に移すものとする。実施は短期プロセスまたは中期目標・中期計画及び単年度事業計画に書き込む中長期プロセスで行われる。自己点検・評価委員会は、実施された改善状況を検証し評価して、その結果を大学運営委員会に報告する。
中期目標・中期計画及び単年度事業計画は、事業計画点検委員会による中期目標・中期計画及び単年度事業計画に記載されている各計画事項の進捗点検の結果報告を受けて、学長を中心に大学運営委員会において原案が策定される。この原案は学園の理事会に付議され、審議されて正式に決定される。
川崎医科大学は、本学の理念・使命・教育目標を十分理解し、以下の資質・能力を備えた教員を求める。
多様性に留意し、透明性、公平性を担保して、教員の募集・選考を行う。それぞれの選考においては、川崎医科大学教員選考規程、川崎医科大学人事委員会規程及び川崎医科大学教員選考に関する内規に則り、人事委員会が各任用資格規程に基づく業績(医学部及び大学院教育・学生指導に関する実績、専門資格、研究業績、臨床業績、診療実績、外部資金取得状況など)と、面接等による人物像を併せて総合的に評価を行う。昇格や有期教員の継続においても、指定した業績を提出させ判断する。
教員の教育・研究・臨床の職務間のバランスは、教授(所属長)が所属する教員の資質・適性を踏まえて大枠を設定し、それを基に教員自らが柔軟に設定するものとする。ただし、大学は、教育・研究・臨床の各職務が適切に遂行されるよう、教員に求める教育時間及び専門性を維持するために必要な活動時間を確保するものとする。
教員は、社会の変化に応じた医学教育を推進するため、臨床活動及び研究活動から得られた成果や知見を、講義・実習等の教育活動において適切に反映させるものとする。
3つのポリシーは、医学部及び大学院において体系的で組織的な教育を行い、学位授与にふさわしい人材を育成するための起点となるもので、本学における教育の質を示す極めて重要な指針である。3つのポリシーを策定し見直していくための、大学としての基本的な考え方並びに手続きを以下に定める。
理念・目的・使命を踏まえて、どのような力を身に付ければ卒業と認定し、学位を授与するのかを定める基本的な方針であり、学生の学修成果の目標となるもの。
ディプロマ・ポリシーの達成のために、どのような教育課程を編成し、どのような教育内容・方法を実施し、どのような評価するかを定めるもの。
ディプロマ・ポリシー及びカリキュラム・ポリシーに基づく教育内容を踏まえ、入学者を受け入れるための基本的な方針であり、受け入れる学生に求める人材像や学習成果を示すもの。
医学部及び大学院において3つのポリシーを策定するにあたっては、上記1.と2.の内容を充足するものとし、見直しは、川崎医科大学の内部質保証の方針に従って定期的に行うものとする。
本方針は、川崎医科大学(以下「本学」という。)の建学の理念、使命及び教育目標の実現に向け、本学が定める「内部質保証の方針」に基づき、大学運営及び教育改善活動への学生の主体的かつ実質的な参画を推進するために必要な事項を定めるものである。
本学の内部質保証システム及び意思決定プロセスにおいて、次の各号に掲げる区分に応じ、学生の参画を推進するものとする。
以下の委員会等において、学生代表者を委員として任命し、学生の視点に基づいた意見を審議・検討の過程に反映させる。
学生委員の選出は、学生の主体性を尊重し、公正かつ透明性の高い手続により行うものとする。
学生委員の選定にあたっては、教育改善への参画に対する学生の意欲を重視するとともに、学年、学修状況及び課外活動等の多様な属性を考慮し、全学的な代表性が確保されるよう配慮するものとする。委員の重複は可能な限り避けるものとする。
前号の原則に基づき、次に掲げる方法により候補者を選定する。
選定された学生委員は、各委員会規程に基づき、学長が任命する。
本方針に基づき参画する学生は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
大学は、学生の参画の実効性を担保するため、次の各号に掲げる事項に取り組むものとする。
学生委員が委員会等で行った正当な発言又は提案等を理由として、成績評価、進級・卒業判定等において不利益な取扱いを行わない。
大学の方針と異なる意見であっても、その発言を妨げない。また、教職員による威圧的な言動を排し、自由闊達な議論ができる環境を確保する。
参画する学生に対し、会議の目的、質保証の仕組み等に関する必要な情報の提供及び事前研修を実施する。また、委員会開催等にあたっては、学業に支障を及ぼさないよう配慮する。
大学は、学生から提出された意見及び提案に対し、誠実に検討を行うものとする。検討の結果については、採用の可否にかかわらず、その理由及びプロセスを学生に対して周知又は回答し、信頼関係の構築に努めるものとする。
教育研究等環境の整備や支援に関する基本となる考え方を以下に定める。
川崎医科大学(以下、「本学」といいます。)は、学生、保護者、外部関係者ならびに地域社会の皆様をはじめとする多様なステークホルダー(以下、「ステークホルダー」といいます。)との信頼関係を大切にし、皆様からのご意見やご要望に対して真摯に対応してまいります。
また、本学は、教職員等の人権を尊重し、安全で安心な教育・研究環境および健全な職場環境を確保することを重要な責務と考えています。一方で、一部の方から教職員等等に対する不当な要求や不適切な言動等、カスタマーハラスメントに該当する行為が見受けられることがあります。これらの行為は、教職員等の尊厳や心身の健康を損なうだけでなく、職場環境や教育・研究環境の悪化につながるおそれがあります。
本学は、教職員等一人ひとりを守り、持続的で質の高い教育・研究を提供し続けるため、「川崎医科大学 カスタマーハラスメントに対する基本方針」を以下のとおり定め、公表いたします。
■身体的・物理的な攻撃
暴行、傷害行為
物品の破損、投擲
大声を出す、机を叩く、物を蹴る等の威嚇行為
■精神的・心理的な攻撃および不適切言動
脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言、過度な問責、人格を否定する発言
威圧的な態度・言動
差別的、屈辱的な言動
性的な言動(セクシャルハラスメント的言動)
反社会的勢力とのつながりをほのめかすなど、教職員等に不安や恐怖を与える言動
教職員等に精神的な苦痛を与える言動
■拘束・時間・頻度に関する過度な行為
一度または複数回にわたる長時間あるいは高頻度な電話(無言電話含む)、来会、メール、書簡等による過度な連絡
同じ内容の言動・説明・謝罪等を繰り返し要求・強制する行為
不退去、居座り、監禁等の行為
■不当または過剰な要求
妥当性を欠く不当な金銭的補償の要求
土下座、その他不相当・不合理な謝罪の要求
不合理または過剰なサービス・役務の提供の要求
本学に権限または対応責任のない事項、あるいは対応が困難・不可能な事項に対する不当な要求
所定の手続きを逸脱した過剰な要求や、特別な対応の要求
教職員等個人への攻撃的・一方的な要求や、特定の教職員等を指定して不当な対応を求める行為
■プライバシー侵害・個人攻撃・メディア・ネット上の行為
正当な理由なく、教職員等を写真・動画撮影、音声録音する行為
教職員等の個人情報(氏名・顔写真・音声・映像等)を、本人の同意なくSNSやインターネット上に投稿・公開する行為
本学とのやり取り・録音・撮影データをマスコミへ提供する、またはインターネット上に公開することをほのめかして、対応を迫る行為
インターネット上での誹謗中傷、悪質な書き込み、つきまとい等の嫌がらせ行為
・本方針による対応姿勢の周知・啓発を行うとともに、学内の対応手順を策定します。
・教職員等のための相談・報告窓口を設置し、事案に応じて迅速かつ適切に対処します。
・教職員等への教育や定期的な研修を通じて、カスタマーハラスメントへの対応能力の向上を図ります。
・被害を受けた教職員等に対して、必要に応じて心身のケア(メンタルケア)等の支援を行うとともに、事案発生時には原因の把握と再発防止に取り組みます。