教室紹介

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神経内科学教室

スタッフ紹介

教育重点および概要

 神経内科学では、中枢神経系(脳、脊髄)、末梢神経系(脳神経、脊髄神経)および筋肉の器質的な疾患を対象として扱う。基本的な教育理念としては、ただ単に神経学の知識を詰め込むだけではなく、神経解剖と神経症候学との対応や病態生理の理解に重点をおいた講義を通して、自分で論理的に思考する楽しさを教えたいと考えている。具体的には、①代表的な神経内科疾患が理解できる。②片頭痛や脳梗塞などポピュラーな神経内科疾患を正しく診断し治療できる。③精査を要する神経内科疾患を見逃さず、正しく専門医に紹介できる。④意識障害やてんかん発作などの神経内科的救急に正しく対処できることを習得目標としている。
 第3学年2学期に神経系ユニット講義として神経内科学、脳神経外科学を中核として脳卒中医学、病理学、小児科学なども加わり神経疾患を基礎から臨床まで系統的、総合的なプログラムが組まれている。
 第4・5学年の臨床実習では診療チームの一員として実際の入院患者を担当するクリニカルクラークシップ(参加型臨床実習)を通じて、ベッドサイドでの神経学的診察、髄液検査や画像診断、電気生理学的検査などの補助診断を経て確定診断に至る過程を体験する。実習最終日には、担当した症例のプレゼンテーションを行い、質疑応答を通して医学発表の方法についても指導する。
 第6学年の選択制クリニカルクラークシップでは、学生はほぼ研修医と同じスケジュールで入院患者診療に従事する。

研究分野及び主要研究テーマ

 21世紀における神経難病の克服を目指して、最先端の方法論を駆使して分子レベルでの病態の解明と治療法の開発に取り組むとともに、認知症、神経難病患者の生活改善につながる実用的研究開発にも取り組んでいる。

1)マイオスタチン抑制療法によるサルコペニア抑制と健康寿命延伸医療の創出

 TGF-βシグナルを抑制することにより、骨格筋量を維持し、メタボリック症候群や骨粗鬆症、CKDの抑制など多様な治療効果が期待されることを見いだし、マイオスタチンを抑制する特殊ペプチドの創薬開発を進めている。

2)ミトコンドリア病に対するタウリン療法の確立

 ミトコンドリア変異tRNAのタウリン修飾欠損を修復するタウリン補充療法を世界に先駆けて開発。日本医療研究開発機構の補助による多施設共同医師主導臨床治験を実施し、薬事承認された。さらに、ミトコンドリア糖尿病を対象としたタウリン療法の医師主導治験(日本医療研究開発機構)にも取り組んでいる。

3)姿勢歩行制御機構の解明とニューロフィードバックリハビリシステムの開発

 機能的MRIや近赤外分光法などの機能的脳画像技術を用いて、ヒトの脳機能の解明、特に姿勢制御機構の解明を進めている。また、われわれの開発した近赤外分光法を用いたフィードバック装置(NIRSニューロリハシステム)を用いて、脳卒中やパーキンソン病などの神経変性疾患を対象とした治療介入研究を進めており、今後多施設共同治験の実施を検討している。

4)認知症に対するデータベース研究

 日本医療研究開発機構のサポートで実施されている認知症レジストリ研究および各種治験に参加するとともに、認知症患者に対する適切な予後予測ならびに新たな介入方法の開発に有用な、画像および生理学的バイオマーカーの確立を目指して、当院認知症疾患医療センターの協力の下、認知症患者の前向きコホート研究を計画している。