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総合内科学1教室General Internal Medicine 1

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総合内科学

概要および教育重点

概要

 呼吸器疾患、糖尿病・代謝・内分泌疾患、神経筋疾患の診療を担当しています。健康推進事業とし厚生労働省が展開している健康日本21(第二次)政策の中ではがん、心血管疾患、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患の4疾患が重点課題として挙げられています。この4疾患のなかで糖尿病、慢性閉塞性肺疾患の診療・教育・研究を当教室は担当しています。単一疾患に罹患するのではなく、ヒトは複数の疾患に罹患し、各々の疾患が互いに影響を及ぼし合っています。糖尿病は全身に様々な合併症を引き起こすことが知られ、慢性閉塞性肺疾患は多くの併存症を有する全身性疾患として認識されています。また神経筋疾患の多くは呼吸器疾患が併存することが知られています。当診療科では呼吸器疾患、糖尿病・代謝・内分泌疾患、神経筋疾患の各診療部門が連携を密に取りながら“全身を診ることを心がけた総合内科診療”を行っています。

教育

 “専門疾患の診察・診断・治療ができるだけでなく、ヒトを診療できる総合内科医”を育成することを教育の基盤としています。テクニカルスキルだけでなくノンテクニカルスキルの向上も視野の入れた教育も行っています。
診察:疾患を診るのではなくヒトを診察する。
 単一疾患や単一臓器をただ診るのではなく病めるヒトを診療できるようになる。
 患者の視点に立って患者とともに疾患と向き合うことができるようになる。
診断:問題点を把握し、的確に検査を行い診断する。
 血液検査や画像検査、呼吸機能検査だけでなく気管支鏡、筋電図、脳波検査、内分泌に関する負荷試験などの特殊検査も習得し、 評価とその対策ができるようになる。
治療:他部門および他職種との連携の重要性を理解し、治療を決定し治療を進める。
 治療の方針 下記の検討会に参加し、治療計画を立て治療方針を決定する。
  AST(抗菌薬適正使用支援チーム)に参加し、呼吸器感染症の治療計画を立てる。
  MDD(集学的検討)を画像、病理部門と行い、呼吸器疾患の治療方針を決定する。
 治療の実施 下記のサポートチームにチームの一員として参加し、治療を実施する。
  RST(呼吸サポートチーム)医師、医療機器、看護、理学療法部門で構成
  DMT(糖尿病チーム)医師、栄養管理、薬剤、看護、理学療法、検査部門で構成 
  NST(栄養サポートチーム)医師、栄養管理、看護部門で構成
  なお神経疾患についても理学療法部門と常に連携し、治療を実施している。
認定教育施設:日本内科学会、日本呼吸器学会、日本呼吸器内視鏡学会、
日本感染症学会、日本糖尿病学会、日本内分泌学会
認定准教育施設:日本神経学会

研究分野及び主要研究テーマ

 各領域で以下の課題について研究を行っています。

呼吸器疾患

 ◯腸内環境と呼吸器疾患との関わりに関する研究
 ◯呼吸器疾患と全身のクロストークに関する研究
 ◯呼吸運動による力学負荷と構造維持 特にコラーゲン線維配向性に関する研究
 ◯呼吸器疾患におけるマイクロバイオームの役割に関する研究
 ◯新規薬剤とくに分子標的薬の副作用軽減に関する研究
 ◯慢性閉塞性肺疾患(COPD)の表現型規定因子に関する研究(日米共同研究)
 ◯COPDの臨床経過多様性規定因子に関する研究

糖尿病

 ◯糖尿病治療に関連した重症低血糖の調査研究
 ◯2型糖尿病患者におけるグリコアルブミン-HbA1c比と膵β細胞機能の検討
 ◯糖尿病患者における肝細胞癌発生の実態把握調査
 ◯2型糖尿病患者におけるレニン-アルドテロン系の検討
 ◯四肢切断術を施行した糖尿病足病変患者の検討
 ◯糖尿病治療薬SGLT-2阻害薬の血糖降下作用以外の効果検討

神経疾患

 ◯片頭痛に対する食事療法の開発