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リハビリテーション医学教室

スタッフ紹介

教育重点及び概要

 リハビリテーション医学は臓器別の医学とは異なり、種々の疾患に生じる「障害」を扱う第3の医学であり、障害をもった患者の自立度と生活の質を向上させることを目的とするのに必要な学問体系である。同じ疾患を「障害」という視点で別の角度から診ることに慣れることが必要である。系統講義は十分な時間が確保されており、総論から各種疾患のリハビリテーションまでを概観する。
 臨床実習では、個別に回復期リハビリテーション病棟入院症例が割り当てられ、診察、評価を行うとともに、各種機能訓練や看護の実際を見学するなど障害の評価・治療を概観する。担当症例についてその障害像およびその治療・アプローチ法について整理、考察するとともに、リハビリテーションの基礎となる診察法、評価法の習得を図る。また、回復期リハビリテーションに加え、急性期のコンサルテーションあるいは生活期が中心となる外来診察の見学、義肢装具外来の見学、嚥下障害に対する造影検査・内視鏡検査、電気診断などを取り入れている。医師国家試験にはリハビリテーション医学の知識や考え方が多く要求されるようになってきており、これらのすべてが教育に網羅されることを視野に入れて、卒前教育内容を検討している。
 卒後教育は、2年間の前期研修とリハビリテーション科の専門医を目指す医師への後期研修に分かれる。
 前者は臨床研修の2年目にリハビリテーション科を選択した者が対象となる。将来、どの診療科を志望する医師であってもリハビリテーション医学・医療の知識は非常に重要であり、急性期から回復期のリハビリテーション医療の必要性とその実際を認識できる絶好の機会となっている。担当医として症例を経験させ、身体障害ならびに高次脳機能障害の診断・評価・訓練処方・各種治療法に関する実地研修を行う。
 後者は「川崎医科大学附属病院リハビリテーション科研修プログラム」に沿って、専門医資格の取得を目標とする。本学では2つの附属病院のいずれにも回復期リハビリテーション病棟が設置されており、専門医となるに必要なすべての分野の症例を経験することが可能である。臨床経験を積んだ医師には、希望により大学院への進学、学位取得への道を開いている。また、国外への留学も積極的に推奨し、幅広い知識と技能・考え方を習得する機会を与えるよう努めている。

研究分野及び主要研究テーマ

 研究分野は、リハビリテーション医学の扱う範囲が臓器・病態から社会までと広いことに応じて多岐にわたっている。現在の主な研究分野は次の通りである。

1. 運動機能障害

 筋力の維持・改善から歩行まで移動能力に関する研究を基礎的・臨床的な側面から行っている。最近のテーマとしては、電気刺激による筋力の維持・改善、歩行動作解析や新しい歩行訓練用装具の開発などがある。

2. 嚥下障害

 嚥下障害に対する評価・治療に関する研究を行っている。嚥下関連筋の廃用性筋萎縮や器具、電気刺激、磁気刺激による筋力強化・嚥下運動の改善などをテーマとしている。

3. 呼吸障害

 主に呼吸運動をテーマとしており、三次元動作解析装置を用いた各種疾患の呼吸運動の評価などを行っている。

4. 高次脳機能障害

 附属病院が高次脳機能障害および関連障害の岡山県拠点支援機関であり、小児から成人までの豊富な症例の集積がある。各種脳機能障害の病態解明、治療から社会への適応まで数多くのテーマを扱っている。

5. 地域リハビリテーション

 地域包括ケアシステムの普及が推進されている現在、リハビリテーション医学の立場からの関与がますます重要になると予想される。地域におけるリハビリテーションのニード、障害者の現状把握などより研究テーマを模索している。