国際交流による
国際的な医療人の育成

将来の日本の医療・医学を担う若者達が、国際的な視点で学術研究活動・医療貢献を通じて国際的にも活躍できるように。

さらには、川崎医科大学の建学理念を具現化するためにも、グローバルな視点の醸成が欠かせないと考え、様々な国際交流機会を創出しています。

世界トップレベルの医学・
医療福祉分野の大学と連携し、
グローバルな視点を醸成

疾病構造の変化、高齢化など医療を取り巻く多くの課題を解決するためには、国際的な視座と身近な所から具体的に取り組むことが求められます(think globally, act locally)。川崎学園が目指す建学の理念を具現化する道筋もそこにあり、世界基準の医療を地域に提供するため、国際交流に力を注ぎます。
開学して間もない1970年代、卒後臨床教育の先進国であるアメリカ・ミネソタ大学と川崎医科大学が友好関係を築きました。1980年代には北京第二医学院(現首都医科大学)、上海中医学院(現上海中医薬大学)と、「医学及び医学教育交流についての覚書」を交わし、上海職工医学院(現上海健康医学院)とも「友好提携」を締結。2000年代にはオックスフォード大学グリーンカレッジ(現グリーン・テンプルトン・カレッジ)と「友好提携」を結び、カナダ・ヴィクトリア大学、ドイツ・フライブルク大学、インドネシア・アイルランガ大学とも交流協定を交わすなど、国際交流の輪を広げています。



川崎医科大学では初期研修の一環として、米国のジョンズホプキンス大学、ラッシュメディカルセンター、ドイツのミュンヘン大学、フライブルク大学、カナダのトロント大学など、世界の名だたる医療機関に研修医を派遣しています。ここは医学研究を行えるほか、様々な国の若者達と交流できる貴重な機会にもなっています。
とりわけ、オックスフォード大学グリーン・テンプルトン・カレッジとの学術交流は深く、1987年に「川崎学園・グリーンカレッジフェローシップ」を立ち上げてから友好関係が広がりました。その当時、オックスフォード大学の学長であったLord J. Walton教授が視察されて以来、歴代の学長が川崎学園を訪問しています。川﨑明德先生が学園理事長に在任中の2002年には「友好提携」を締結し、それから毎年、複数名の教員を短期~長期に派遣しています。また、2016年からはオックスフォード大学の研究者を本学へ招聘した、交流シンポジウムを開催しています。オックスフォード大学の高名な教育学者は、川崎学園の特徴はidealism(理想主義)とselfless spirit(無私の精神)であると述べられました。これこそ、川﨑祐宣先生によって創設された川崎学園とオックスフォード大学に通底するものといえるでしょう。
優れた医療人、良医には、他者に対するボーダーを超え、患者さんとそのご家族に高い共感性を持つこと、そして自身の同朋であるかのように遇することが求められます。国際交流は、異なる言語、文化、歴史、人々の暮らしを経験でき、ボーダーを超える力を醸成するまたとない機会となります。国際交流を契機として、建学の理念を具現化する真の良医へと成長して欲しいと願っています。

国際交流の沿革(学園内)

1977 アメリカ・ミネソタ大学医学部「友好覚書」締結
1982 中国・北京第二医学院(現首都医科大学)
「医学及び医学教育交流についての覚書」締結
1984 中国・上海中医学院(現上海中医薬大学)
「医学及び医学教育交流についての覚書」締結
1987 中国・上海職工医学院(現上海健康医学院)
「友好大学提携協定」締結
2002 イギリス・オックスフォード大学グリーンカレッジ
(現グリーン・テンプルトン・カレッジ)「友好提携」締結
2004 アメリカ・ノースカロライナ州立大学「交流協定」締結
2005 イギリス・オックスフォード大学グリーンカレッジ
(現グリーン・テンプルトン・カレッジ)
川﨑明德理事長(現学園長)Honorary Fellowの名誉称号受章
2006 カナダ・ヴィクトリア大学 「交流協定」締結
中国・上海中医薬大学 「友好提携協定」締結
2007 デンマーク・日欧文化交流学院(現 ノーフュンス・ホイスコーレ)
「相互協力の覚書」締結
2008 イギリス・オックスフォード大学
グリーン・テンプルトン・カレッジ
「友好提携追加覚書」締結
2014 オーストラリア・グリフィス大学 「交流協定」締結
ドイツ・フライブルグ大学
「トラベル・フェローシップ・レジデンシー・プログラムに関する同意書」締結
2017 インドネシア・アイルランガ大学
「学術交流に関する合意書」締結

提携校 オックスフォード大学 グリーン・テンプルトン・カレッジ

イギリスのロンドン北西部の小都市オックスフォードにあり、900年もの歴史を持つといわれるオックスフォード大学の数あるカレッジのひとつ。前身であるグリーンカレッジは、臨床医学系の大学院生を対象として1979年に設立。2008年にテンプルトンカレッジと合併し、法学、経済学、情報マネジメント、経営学、精神社会医学、生態学など幅広い専攻を誇る。学校法人川崎学園とは2002年に相互学術交流協定を締結。以来、幅広い交流を続けている。学内に「Kawasaki Room」と命名された美しいセミナー室が作られ、多くの学生、教職員の思索、勉学の場となっている。





特色ある教育