大学紹介School Guide

Message 学長メッセージ

未来へ羽ばたく良医を目指して

川崎医科大学
学長砂田 芳秀

 川崎医科大学は、創設者川﨑祐宣が1938年に岡山市内に開業した外科昭和医院・川崎病院を母体として、医療を支える良医育成への熱い使命感をもって、1970年に戦後初の私立医科大学として開学しました。幅広い知識と卓越した技能を備えた上に、確固とした倫理観と道徳性を持ち、患者さんやその家族の思いに寄り添うことができる人間性を備えた医師を育成することが本学の使命です。
 開学以来、教職員が一丸となって先進的な医学・医療教育や高度医療を実践し、創造的な医学研究を探究することで、社会貢献、国際交流に取り組んできました。これまで5,000名を超える卒業生を社会に送り出し、彼らは医師として全国で幅広く活躍しています。
 現在では学校法人川崎学園は本学を中核として、川崎医療福祉大学、川崎医療短期大学、川崎医科大学附属高校、かわさきこども園、川崎リハビリテーション学院、そして3つの附属病院を擁し、教職員約5,000名、学生総数約6,000名からなる医療福祉の総合学園に発展し、地域社会の医療、保健、健康に貢献しています。
 本学は、少子高齢化や医師・診療科の偏在、医療の国際化など激変する社会の要請に応えるために、国際基準の医学教育プログラムを実践し、医学・医療の進展に繋がる研究成果を世界に発信するとともに、世界水準の医療を地域の方々へ提供し続けていきます。

先進的な医学教育

 現在の医学教育はプロセス基盤型(何を教えるか)から、成果基盤型(何ができるようになるか)へと転換しています。本学の教育プログラムはアクティブラーニングを軸としたカリキュラムで構成され、順序を踏んでスキルが向上し身につくように考慮されています。学生は学修成果である到達目標を自ら理解し、それらを達成できるよう主体的な学修が求められます。本学では臨床実習も1年次から段階的に取り入れ、4年次以降は診療参加型臨床実習が行われます。

時代に先んじた医学・医療への取組

 医学・医療は日進月歩で発展しています。また、社会環境の変化により医療のニーズも変わります。本学は全国に先駆けて、総合臨床医学、救急医学、脳卒中医学の教室を開設し、医療環境の変化に応じた医療ニーズに対応してきました。基礎医学分野においても、病態代謝学や分子遺伝医学といった先端的な医学研究にも取り組んでいます。

教育の質向上に向けた継続的取組

 IR室を設けて、教学に関する各種のデータを収集・分析し情報化して、根拠に基づいた教育の改善・質の向上を推し進めています。2019年度に日本医学教育評価機構JACMEによる医学教育分野別評価を受審し適合と認定され、2022年度には大学基準協会による大学評価を受審し適合と認定されました。今後も継続的に国際基準での教育の質向上に一層努めていきます。

理想的な教育環境の整備

 第1学年は大学構内にある教育寮での共同生活を通して、自主自律、協調性と相互扶助の精神を体得するとともに、「生涯にわたる知己を得る」機会となっています。第2学年から第6学年には、校舎棟内に学年ごとの自修室(ブース)があり、そこには各人の自修机・本棚が完備されています。校舎棟の裏山は、学生の出身都道府県の県木・県花が植栽された、「ふるさとの森」があり、学生達の憩いの場にもなっています。
 現代医学教育博物館は、「目で見る、触れる、聞く図書館」と称される施設で、実物標本、病理標本、パネルなどが展示され、学内外で活用されています。附属病院の中にはシミュレーション教育のために、病棟を模した「臨床教育研修センター」が設置されています。このセンターは、各種のシミュレーターを備えており、診療手技やコミュニケーションスキルのトレーニングに利用されています。
 国際水準の医療を実践し激変する社会に対応できるグローバルな人材の育成と先進的な医学研究を推進する本学の熱意と姿勢をご理解の上、我々とともに未来に羽ばたく高い志と情熱をもつ諸子の入学をお待ちしています。