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消化器外科の紹介|診療概要
: 平成23年9月1日
特徴・特色
- 各種消化器がんの機能温存手術、腹腔鏡手術を含めた低侵襲手術。術前・術後の化学療法、栄養管理と術後の長期にわたるアフターケア、がん個別化治療。
- 腹腔鏡下膵切除術、腹腔鏡下肝切除、腹腔鏡下胆嚢摘出術、腹腔鏡下摘脾術、腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア根治術、腹腔鏡下アカラシア根治術、腹腔鏡下胃部分切除術、腹腔鏡補助下胃切除術、LES・神経温存噴門部分切除術、神経温存胃切除術、腹腔鏡下大腸切除術
- 成人のそけいヘルニアに対する Short Stay Surgery
概要
消化管疾患
食道がん、胃がん、結腸がん、直腸がん、肛門がん、食道裂孔ヘルニア、食道アカラシア、胃・十二指腸潰瘍、イレウス、急性虫垂炎、急性腹膜炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、大腸ポリポーシス、虚血性腸疾患、消化管出血、痔核、肛門周囲膿瘍、痔瘻
肝・胆道・膵疾患
肝がん、胆嚢がん、胆管がん、乳頭部がん、膵がん、肝嚢胞、肝膿瘍、肝内結石、胆管結石、胆嚢結石、胆管炎、胆嚢炎、急性膵炎、慢性膵炎、膵島腫瘍、膵嚢胞
脾疾患
先天性溶血性貧血、自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病
一般外科
腹部外傷、そけいヘルニア、大腿ヘルニア、臍ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニア、閉鎖孔ヘルニア
わからないことがあれば、何度でも遠慮なくお尋ねください。
科のモットー
当科は患者さんの立場に立って考える医療を心がけています。
- この領域のがんの治療成績は早期発見の増加もあって、とても進歩しています。悪性だからといって恐れず、ご一緒に病気を治してまいりましょう。
- がんの治療においては抗がん薬も重要な治療法の一つです。当科では抗がん薬感受性試験や抗がん剤の血中濃度測定に基づいて、適切な抗がん薬を使用するように工夫しております。
- さらに、消化器手術前後の栄養療法を管理栄養士とともに行っています。
- また、嚥下障害の患者さんの胃瘻作製を外来でも行っています。
わからないことがあれば、何度でも遠慮なくお尋ねください。
関係する症状
手術はできる限りしないのが医療の原則です。外科だから何でも切るわけではありませんので、ご心配せずに、何でもご相談ください。
食欲の低下
吐き気や嘔吐
腹痛 便通の異常や出血
体重の減少
皮膚が黄色くなる黄疸がある場合
治療している主な病気
肝胆膵 (⇒詳しくはこちら)
腹腔鏡肝・膵切
肝疾患
- 肝良性腫瘍
- 原発性肝がん
- 転移性肝がん
胆嚢および胆管疾患
- 胆嚢結石症
- 総胆管結石症
- 肝内結石症
- 急性胆嚢炎、慢性胆嚢炎、胆管炎
- 胆嚢ポリープ、腺腫
- 胆嚢がん、胆管がん
膵臓疾患
- 膵仮性嚢胞、膵膿瘍
- 嚢胞性膵腫瘍
- 膵がん
上部消化管 (⇒詳しくはこちら)
食道疾患
- 食道がん
- 食道アカラシア
- 食道裂孔ヘルニア(逆流性食道炎)
胃・十二指腸疾患
- 進行胃がん
- 早期胃がん
- 胃腫瘍(悪性リンパ腫、GISTなど)
- 胃・十二指腸潰瘍
その他、脳梗塞などで経口摂取が困難となった方に胃瘻造設も行っています。
下部消化管 (⇒詳しくはこちら)
小腸疾患
小腸疾患すべて扱っていますが主なものに以下のものがあります。
- 小腸悪性疾患
- 小腸良性疾患
- 腸閉塞;癒着性、その他
大腸疾患
大腸といえば結腸と直腸の総称です。大腸疾患すべてを扱っていますが主なものに以下のものがあります。いずれも痛みが少なく、傷がきれいな腹腔鏡を用いた検査、治療が可能です。
- 大腸悪性疾患
- 大腸良性疾患
- 肛門疾患
化学療法
ここでいう化学療法は、がんなどの悪性腫瘍に対する抗がん薬、分子標的薬、免疫療法薬などを示しています。消化器系の悪性腫瘍にも、手術と化学療法を適切に組み合わせることにより、生存期間が延びることが科学的に立証されてきています。外科といえば一般に「切る」のが仕事のように思われがちですが、消化器系のがんを多く治療してきた歴史があるため、私たちは消化器系悪性腫瘍の化学療法も得意としています。日進月歩の、そして専門的知識と経験を要する分野ですので、われわれは常に世界の最先端の情報を求め、あるいは研究に参加しています。現在、われわれの教室には日本がん治療認定医機構のがん治療認定医が5名在籍しており、アメリカがん学会(AACR)、アメリカがん治療学会(ASCO)の正会員も複数名在籍しています。
その他
ヘルニア
ヘルニアとは臓器の一部、または全部が体壁や体内にある隙間を通って、本来の位置から逸脱した状態をいいます。椎間板ヘルニアが良く知られていますが体のどの部分でも起こり得ます。主なものに以下があります。
- そけいヘルニア
- 大腿ヘルニア
- 閉鎖孔ヘルニア
- 腹壁瘢痕ヘルニア
腹膜透析
腎臓内科と協力しあい、腹膜透析(CAPD)用のチューブの挿入などを行っています。
専門外来
- 消化器がん(消化管のがんと肝・胆道・膵がん)の早期診断と治療方針決定のための専門外来
- 消化器がん(消化管のがんと肝・胆道・膵がん)の術後患者に対する外来化学療法と栄養療法を行うための専門外来
- ストーマ外来
- セカンドオピニオン外来
GISTの診療・治療
川崎医科大学附属病院でのGISTの診療・治療について
川崎医科大学附属病院では、消化管内科・消化器外科・臨床腫瘍科・中央検査部が共同でGISTの診断・治療に取り組んでおります。
- GISTの専門施設として、診断困難例、切除不能例、転移再発例、イマチニブ耐性例などの様々なGISTの治療を行っております。
- 消化管の粘膜下腫瘍に対しては、内視鏡やCT検査を行い、必要に応じて超音波内視鏡や超音波内視鏡下細胞診、PET-CT等を行い、手術の必要性や術式を選択いたします。
- 手術を受けられました患者さんでは、GIST腫瘍のc-kitやPDGFR遺伝子の変異の検索を行い、イマチニブの効果予測や治療に役立てております。
- また、手術前後のイマチニブのネオアジュバント治療やアジュバント治療、イマチニブ耐性GISTには、イマチニブ+外科治療やスニチニブ治療など積極的な集学的治療を行っております。
- また、当院ではイマチニブの副作用の軽減や至適投与量の確定を目的に、中央検査部にてイマチニブの血中濃度測定を行っております。
- GISTの標準治療確立やより良い治療を提供するために、イマチニブやニロチニブなどの多施設共同臨床試験にも参加しております。
お問合せ
臨床腫瘍科 山村真弘