学会報告記

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2012 ISMRM 報告記  八十川 和哉

ISMRMに参加する機会をいただいたので,報告したいと思います。
第20回ISMRMがAustraliaのメルボルンで5月5~11日に開催されました。
ISMRMは、毎年春に世界の異なる地域で開催され、世界各国のMRIに携わる研究者、臨床家が集い、MRIの最先端技術の発表がなされる学会です。今年のISMRMの演題数は4,736演題、参加者総数は5,700名であり、世界各国のMRIに携わる臨床、研究者が集まり、MRIの最先端技術の発表や企業による機器展示が行われました。

第20回ISMRMがAustraliaのメルボルンで5月5~11日に開催されました。

メルボルンは、Australiaの南東部のVictoria州に位置し、ポート・フィリップ湾に面した港湾都市で中心にはヤラ川が流れ、シドニーとは違い歴史的な建物や文化が残るのんびりした住みやすい都市です。また、ロンドン、ニューヨーク、パリに次ぐ多さで世界の学生が学んでいる街で有名です。メルボルンの5月は、日本と季節が正反対で秋の季候に似ており、少し肌寒い気候でした。

メルボルン

会場の様子今回我々は、伊東教授や玉田准教授をはじめ神吉先生、野田先生と共に川崎医科大学放射線科(画像診断1)としてe-Posterやtraditional posterで演題6例を発表してきました。
  はじめにPlenary Sessionに参加し、Lauterbur Lectureでは、MRI: From Science to Societyのタイトルで、Vivian S. Lee先生が、MRIの現状と今後に関して総括して話されました。Vivian S. Lee先生は、当科の山本亮先生が2009〜2010年の2年間New York University(NYU)に留学中の研究室のBOSSであった方で、英語が苦手な僕でも分かりやすい英語で、なにか親近感があり聞き入ってしまいました。
  その後は、興味のある分野のブースに行きポスターを閲覧、教育講演を聞き、自分の発表に備えて、緊張しつつ巨大で広い会場を回りました。自分の発表は、何とか無事終え安堵の気持ちで一安心。

メルボルンの夜せっかくメルボルンに来たので、学会の合間を見つけては、オーストラリア最古で世界で3番目に長い歴史をもつMelbourne Zooやテニス4大大会の一つである全豪オープンの開催地であるメルボルンパーク、歴史的な町並みに足を運びました。メルボルンは、食の街としても有名で、肉や魚介ともに新鮮で、イタリアン、フレンチ、中華、創作和食とどれも美味しく、すばらしかったです。中でも歴史的な路面電車に乗って、メルボルンの夜景を楽しめるトラムカーレストランは、雰囲気がよく日本ではあり得ないシチュエーションで楽しい時間を過ごす事ができました。

来年は、アメリカのユタ州、Salt Lake Cityで第21回ISMRMが開催されます。来年も演題を出題し、参加できるように頑張りたいと思います。


 

2011.5. 【ISMRM:モントリオール】 野田 靖文

ISMRM報告記

今回、私は、5/7〜13の期間にカナダ モントリオールで開催されるISMRMに参加させていただける機会を得たので、ここに報告させていただきます。

モントリオールはケベック州にあるカナダ第2の都市。日本で言うならば、大阪と言った位置づけでしょうか?!
イギリスの植民地になる以前にフランスがケベック州を統治していたのが理由で、他の州とは違い、公用語をフランス語としています。都市部の住民はバイリンガルが多いようです。
移民に対しても寛容で多種多様な人種が街には溢れ、比較的過ごしやすい印象でした。

ISMRMが開催されていたのはモントリオールの中心部にある国際会議場。カラフルでアーティスティックな外観でした。モントリオールは芸術、音楽の街としても有名で、Jazz festivalや国際映画祭が開かれる場所です。『建築費の約5%以上は芸術に使用しなければならない』という条例があるらしく、芸術を感じさせる建造物が多いのが頷けます。

夕食、かなりおいしかったです!!!

学会は、ポスターを含めて3000演題以上という巨大な学会です。まず、自分の興味のある骨軟部組織、腎機能のsessionをcheckし、electric posterに目を通しました。
  腎機能を画像的に評価する方法としてBOLD MRI、非造影にて腎血流をDynamicに評価する方法として、ASL(arterial spin labeling)法を用いた還流画像などが積極的に研究されており、posterだけでなく、oral presentationにてもsectionが開設されている程でした。
  今更ですが、非造影MRIにおける可能性を再確認し、大いに刺激になりました。

学会場にて

今回は共同演者として参加しましたが、やはり自分の語学力の無さを痛感します。外国の方と自由にコミュニケーションがとれれば、更に学会をよりよいものとできることは明白でした。
来年はオーストラリアはメルボルンで開催される予定です。


 

2009.11. 【RSNA】 神吉 昭彦

RSNA報告記

2008年11月 30 日より12月5 日まで,例年通りシカゴ,McCormick Placeにて94th Radiology Society of North America (RSNA)が開催されました。

今年がRSNAへの参加は 初めてでした。O’Hare空港に到着すると大々的にRSNAの横断幕が掲げられており、シカゴに来たという実感が湧いてきました。ホテルと学会場の間はバスですし,学会場の中も快適でしたが、連日雪が降っており一歩外に出るとシカゴ特有の強い風で耳が切れそうなくらいびりびりと寒い一週間でした。

今回の学会参加者は約60,000人程度でした。

学会の形式として,発表は口演,ポスターに分かれており,ポスターはさらにeducational exhibit(教育)とscientific exhibit(研究)の 2 種類があり,研究は昼の時間帯に討論時間が設けられています。一方,教育には討論がないものの,充実した内容のものが多く,じっくり読むと知識の整理に役立ちました。そのほか,RSNAで重点が置かれているrefresher courseやfocus sessionなども毎日話題を変えて行われています。

口演ではアメリカ以外のいろいろな国からも発表があり、ポスターやコンピュータによる展示発表では日本からの発表が多く見受けられました。refresher courseでは様々なトピックから,各々の分野の知識の整理にいたるまで,様々なタイトルで講義が行われていました。今回の学会のテーマが“Personal Learning in the Global Community”でしたが、掲げたテーマの通りに国籍を問わず、活発な議論が行われていました。

RSNAは初参加でしたが、このような巨大な学会がスマートに運営され、スタッフの対応や,refresher courseの充実した内容に感心させられました。機器展示やコンピュータ関係も大々的に展示されていました。口演やポスターを含め,これらを全部見るには一週間では足りないくらいでした。

学会場を歩くと日本を含めたアジアの先生方も多くみうけられました。学会4日目の12月3日(水)にはEducation Award Winnersの発表があり、日本の先生方の名前を発見すると少し誇らしげな気持ちになりました。

寒くて長い一週間だった気もしますが,学会に参加することを快く承諾いただき、また不在の間の業務をカバーしていただいた医局の皆様に感謝します。


 

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