HOME > 研修医・医学生の方へ - サブスペシャリティの実績

サブスペシャリティの紹介

水疱症外来

自己免疫性水疱症(天疱瘡・水疱性類天疱瘡)

皮膚や口の中に水疱や口内炎ができやすくなります。体の中に自己抗体という皮膚や粘膜の接着装置を障害する成分ができることによって、水疱が生じます。重症度が中等症から重症の天疱瘡・水疱性類天疱瘡は、難病に指定されています。
 正しく診断すること、最初に適確な治療を行うことが重要で、治療前検査を行い適切な治療法を選択します。基本治療はステロイド内服治療ですが、重症例では、二重膜濾過血漿交換療法、大量γグロブリン療法、パルス療法、免疫抑制剤などを併用します。軽症の患者さんには、ステロイドを極力使わないこともあります。副作用を少なく再発しないように、抗体価を測定しながら、きめ細やかに治療します。
 稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班 研究分担者として、診療ガイドラインの策定や治療の最適化に取り組んでいます。

(青山 裕美)

皮膚外科

皮膚腫瘍

皮膚悪性腫瘍は、悪性黒色腫(メラノーマ)、有棘細胞癌、基底細胞癌、乳房外パジェット病、血管肉腫、メルケル細胞癌など多岐にわたります。疾患によって、または個々の症例によってもそれぞれ治療法が異なりますので、まずは皮膚生検やダーマスコピー、CT・MRI・超音波検査などにより的確な診断・ステージングを行います。治療は手術療法から化学療法・放射線治療に至るまで一貫して当科が担当し、個々の症例に応じて最適な治療を選択または組み合わせて施行します。悪性黒色腫に対してはセンチネルリンパ節生検も施行可能です。悪性黒色腫や乳房外パジェット病で切除が困難な場合には放射線科(治療)と協力して中性子捕捉療法も行っています。

(田中 了)

乾癬外来

乾癬は赤くてがさがさした発疹ができる病気です。頭、背中、肘、膝などに主に見られますが、爪の変形や、関節炎を伴うこともあります。病因はまだ完全には分かってはいませんが、近年の研究から皮膚の中で炎症反応がおこり続けて、白血球からTNF-αやインタ-ロイキン17、インタ-ロイキン23といった蛋白質が分泌されることが病態の形成に重要な役割を果たしている事がわかっています。皮疹が全身に及ぶ場合は入院による治療が必要な場合がありますが、ほとんどは外来通院による治療が可能です。
 治療は局所療法としてステロイドやビタミンD3含有軟膏による外用療法、紫外線照射による光線療法(ナローバンドUVB)、内服療法としてビタミンAの内服、PDE4阻害薬、免疫抑制剤などがあります。皮疹の範囲が広範囲、関節症状が強い、様々な治療に抵抗する場合などには生物学的製剤による治療を行います。生物学的製剤の治療にはTNF-αやインタ-ロイキン12/23、インタ-ロイキン17を阻害するものが現在使用できます。当施設(川崎医科大学附属病院、川崎総合医療センター)は日本皮膚科学会認定の生物学的製剤承認施設になっており、現在までに延べ100名以上の患者様に使用しており、中四国地方でも有数の経験豊富な施設になっております。

(林 宏明)

ヘルペスウイルスから感染症全般について

皮膚感染症は、細菌感染症、ウイルス感染症、真菌感染症などがあり、代表例として、それぞれ伝染性膿痂疹(とびひ)、口唇ヘルペスや帯状疱疹、足白癬(水虫)があります。軽症から生死にかかわる重症例まで多種多様であり、視診だけでは診断できない例もあります。また市販治療薬を薬局で購入できるため、誤った治療を継続されている例があります。正確な診断と適切な状態評価が重要であり、血液検査、各種培養検査、顕微鏡(グラム染色、Tzanckテスト、蛍光抗体法、KOH直接鏡検)による検査、特異的プライマーを用いたPCR法などにより診断を行います。重症感染症に対しては、数種類の治療法を組み合わせた治療を積極的に行っています。

(山本 剛伸)

アトピー性皮膚炎

皮膚のバリア機能の低下と過剰な免疫反応(アレルギー)が原因で発症する疾患です。
 それぞれの患者さんによって、異なる悪化要因があります。角層水分量を測定しながら、スキンケアと適切な外用療法を主に、環境の整備や生活習慣を見直すことも時に必要になります。また、難治性の患者さんには、IL4レセプター阻害剤、免疫抑制剤、光線療法など、様々な治療に対応可能です。
 前向きに治療に取り組む患者さんを応援します。

(青山 裕美・片山 智恵子)

急性ウイルス性発疹症・中毒疹・薬疹

全身に紅斑が生じ、発熱や粘膜症状が出現します。原因は、ウイルス感染症、細菌感染症、薬剤アレルギーなどが考えられます。ウイルス感染症と薬剤アレルギーは区別が難しく、ステロイド剤を安易に使用するのは好ましくありませんので、検査を行い慎重に治療を行います。
 重症薬疹は、初期に検査を行い適確な診断と治療法の選択をします。また、初期には診断が確定できないケースがあり、エキスパートによる入院加療が必要です。また、原因薬剤の特定にも積極的に取り組んでいます。

(青山 裕美・杉山 聖子)

脱毛症 尋常性白斑

突然毛が抜けるようになった脱毛症、皮膚の色が白く抜けてしまう白斑、これらの疾患は、生命予後は悪くありませんが、気持ちが落ち込み生活の質が極端に低下してしまう疾患です。当科では、様々な脱毛症に対して、検査を行い、患者さんの希望を考慮して、適切な治療を選択します。
 尋常性白斑には、エキシマライトによる光線療法、希望によりミニグラフト療法を行っています。ロドデノール白斑の治療相談にも対応しています(要予約)。初診の場合、診察に30分程度かかりますので、予約をお勧めします。

(青山 裕美)