医学研究

 

当教室では、医学研究に積極的に取り組み、医療の進歩に役立てたいと考えています。皆さま方には、下記の研究テーマについてその内容をご確認くださいますようお願い申し上げます。

2013年3月11日から2018年12月31日の間に川崎医科大学附属病院で採血をされた成人T細胞白血病(ATL)またはHTLV-1関連脊髄症(HAM)患者さんへのお知らせ

課題名:宿主因子の生物学的意義解明によるHTLV-1関連疾患の新規治療法・発症予防法の開発

1. 研究の対象
2013年3月11日から2018年12月31日の間に川崎医科大学附属病院神経内科または血液内科にて、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)ウイルス(プロウイルス)量測定のための採血をされ、残余検体の研究目的利用に同意された方。
※ここで言う「研究」とは、課題名「HTLV-1関連疾患の発症機序解明と新規治療法・発症予防法開発に関する研究(川崎医科大学・同附属病院倫理委員会承認番号:1422-3)」のことです。

2. 研究目的
本研究の目的は、HTLV-1関連疾患である成人T細胞白血病(ATL)およびHTLV-1関連脊髄症(HAM)患者さんのリンパ球および血漿を用いて、これらの疾患が発症する原因の解明と新しい治療法の開発を行うことです。
研究には、先行研究である「1422-3(上記)」にて同意を得て取得され、川崎医科大学微生物学教室に保存している患者さんのリンパ球および血漿(以下「試料」とします)を用います。すべての試料には番号が付されて匿名化されており、個人情報が外部へ漏れないように厳重に保管・管理されています。
本研究は、保存されている試料を用いた研究であるため、患者さんに新たな負担、リスクはありません。また、経済的負担、謝礼もありません。研究成果は学会・論文等で発表させていただきます。研究にて取得したデータは、研究発表から5年後に廃棄いたします。

3. 研究の方法及び期間
保存されている試料を用いて、以下の検討を行います。
a) HTLV-1ウイルス(プロウイルス)量の定量的PCR(qPCR)法による測定
b) 先行研究(1422-3)にて明らかにした、ATLやHAMの疾患活動性(症状の強さ)や治療効果判定の指標となるバイオマーカー(疾患の存在や進行度をその濃度に反映し、血液中に測定されるタンパク質等の物質)の測定。
c) ATLやHAMの疾患モデル動物に対して効果がある免疫細胞療法や新規薬剤候補の治療効果の検討


研究実施期間:倫理委員会承認日から2024年3月31日まで

4. お問い合わせ先
あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。また、本研究に関してご同意をいただけない方は研究対象としませんので、下記の連絡先までお問い合わせください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

〒701-0192 
岡山県倉敷市松島577
川崎医科大学微生物学教室
電話:086-462-1111(代表)
研究責任者:齊藤 峰輝 (内線26375)

5. 利益相反
本研究は、科学研究費と学内研究費を用いて行われます。本研究に関連して、企業等からの研究資金の受け入れはなく、結果に影響を及ぼすような深刻な利益相反の状態にはありません。また、本研究に関する利益相反の有無および内容について、川崎医科大学の利益相反委員会に申告し適切に管理されています。