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川崎医科大学附属病院
川崎医科大学附属川崎病院

気管支喘息

 気管支喘息とは主にアレルギーが原因となって空気の通り道である気管支に炎症を起こし、その結果気管支が狭くなり息がしにくくなる状態(=喘息発作)を繰り返す病気です。喘息発作を起こさないようにコントロールすることは非常に重要であり、そのことが小児喘息に比べて治りにくいとされている成人喘息への移行を阻止すると考えられています。喘息のコントロールを良好にするためには適切な薬物(抗アレルギー薬など)治療に加えて、環境改善が必要になってきます。特にハウスダスト、ダニは喘息を悪化させる原因ですので、普段から部屋をきれいにすることが非常に重要です。
当院では喘息のコントロールの指標として吐く息の一酸化窒素濃度を調べることが可能です。喘息のコントロールがいいほど一酸化窒素濃度は低くなります。

アレルギー性鼻炎

 アレルギー性鼻炎とは主にアレルギーが原因となって鼻の粘膜に炎症をおこし、鼻みず・くしゃみ・鼻づまりなどの症状がでる病気です。ハウスダスト・ダニなどが原因となっておこる鼻炎を通年性アレルギー性鼻炎といい、花粉が原因でおこる鼻炎を季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)といいます。アレルギー性鼻炎は治癒することが難しく、多くのケースで大人になった後も症状は続きます。薬物療法で症状を抑えることは可能ですが効果は一時的です。近年、アレルギーをおこす原因物質(アレルゲン)を注射する免疫療法(減感作療法)が注目されています。現在投与できるアレルゲンはハウスダストとスギの2種類です。約7~8割の患者様に効果があり、アレルギー性鼻炎そのものを完治できる可能性がある治療法です。少しずつ投与するアレルゲンの量を増やしていくため頻回に通院が必要(最初の数か月は週1~2回)となりますが、目標のアレルゲン量まで到達したらその後は月1回の受診となります。またこの免疫療法はアレルギー性鼻炎ほどではありませんが喘息にも効果があります。

アトピー性皮膚炎

 生後1~2か月ころよりブツブツが出現し乳児湿疹かなと言われ治療していたが良くならずその後アトピー性皮膚炎と診断されるケースが多いです。アトピー性皮膚炎は年齢が低いほど(特に1歳未満)適切な治療を行うことで治癒する可能性が高くなります。また、乳児期のアトピー性皮膚炎は食物アレルギー(特に卵、ミルク)を合併していることが多く、食物アレルギーを正確に診断し、原因となる食物を除去することでアトピー性皮膚炎が改善することが非常に多いです。

食物アレルギー

  近年食物アレルギーが非常に増えています。東京都の3歳児を対象としたアンケート調査では、男児の16.9%、女児の11.8%が食物アレルギーの診断を受けているとする結果がでています。食物アレルギーの診断方法として血液検査は有用でありますが、これのみで確実に診断することはできません。確実に診断できる唯一の方法が食物負荷試験です。食物負荷試験とはアレルギーをおこす可能性がある食物を食べてもらい実際にアレルギー症状がおこるかどうかをみる試験です。当院では入院(日帰りもしくは1泊)の上行います。血液検査の結果および過去に出現したアレルギー症状の程度を考慮した上で負荷方法を決め、できるだけ安全に試験が施行できるように心がけております。