教室出身者/教室員の声教室出身者/教室員の声

澤近弘

地元に戻り
地域医療に貢献するために

澤近 弘

ー なぜリウマチ・膠原病学教室へ入局されたのですか?

かねてから「地域に根づいた総合診療医」を志望しており、臓器横断的に外来診療ができる医師になりたいと考えていました。
初期研修のときに、当科では患者さんのライフステージに応じて、全人的な医療を行っていることを知りました。患者さんの家族背景まで知った上で診療する姿に理想の医師像を感じました。
比較的早い段階から、外来診療の業務につけること、また、タイムリーに先輩の先生方と相談できるアットホームな雰囲気があることも、入局の決め手になりました。

ー 今後、地元で地域医療に携わられるそうですが、振り返って、当科での経験はいかがでしたか?

澤近弘

正直、とてもよかったですね。患者さんからも多くのことを学ばせていただきました。
肺・腎臓・神経・心臓など、膠原病の患者さんは病変が多彩で、内科医として、とても鍛えられました。
また、関節や皮膚所見など、通常の内科研修で学ぶのは難しいと思いますが、少し自信がつきました。「腹部超音波研修」や「皮膚科外来研修」などをさせてもらえたのも勉強になりましたね。
将来、地域の開業医となる際に、当科での経験がその礎になると思います。

澤近弘

ー 1年間、獨協医科大学総合診療科でも研修されたと伺いました。

とても有意義でした。他大学の先生方と交流することで、川崎医科大学で学んできた経験や知識に自信が持てた1年にもなりました。
同じ疾患であっても、異なったプロセスでの診療方法を知ることができ、自分の診療技術を広げる経験になったと思います。

ー 最後にリウマチ・膠原病学教室に興味を持たれた先生にメッセージをお願いします。

総合診療あるいは地域医療を志している医師、あるいは外来が主体となる開業医を目指している医師は、当科は向いていると思います。
僕自身は、当科で学んだリウマチ・膠原病診療の知識をサブスペシャリティとして、今後、地域で何でも診られる一般内科医になりたいですね。

澤近弘
浅野澄恵

医師としてのキャリアも
子育てもあきらめない

浅野 澄恵

ー 先生は他大学から移籍されたと伺いましたが、川崎医科大学の印象や感想を教えてください。

浅野澄恵

私は山口大学を卒業し、山口で初期研修を行った後に、岡山大学に入局しました。
元々、基礎研究に興味があり、岡山大学ではSLEの動物モデルを用いた研究を行い、学位を修得しました。
その後もアカデミック・キャリアを続けたいと考え、本学への移籍を決めました。先生方がとてもフランクに接してくださるので、とても居心地がよいです。

浅野澄恵

ー 川崎医科大学の研究環境はいかがですか?

大学の中央研究センターの機器は充実し、 実験補助員の方々もとても丁寧に仕事をして下さります。
驚いたのは、大学として、個々の研究者や教室に対し、手厚い研究費のサポートがあることです。これは本当に素晴らしい制度と思いました。
現在は、「骨細胞様細胞と炎症に関連した血管石灰化」をテーマに研究を行っています。新たな学びがあり、知的好奇心が満たされますね。

浅野澄恵

ー 院内保育所にお子様を預けて仕事をされていると伺ったのですが、どのような生活ですか?

浅野澄恵

私は、産後早めに職場復帰をしたかったので、院内保育所はとても助かっています。2~3時間おきに授乳に通いながら、外来・研究を中心に業務を行っています。
臨床の仕事や、研究時間など、医局の先生方とはとても相談しやすく、これからも継続できそうです。

浅野澄恵

ー 最後にリウマチ・膠原病学教室に興味を持たれた先生にメッセージをお願いします。

私は独身時代、臨床や基礎研究に没頭した毎日を送ってきました。当時、大学の医局とは「鍛錬の場」と認識していました。しかし、結婚してから本学に赴任し、子供ができてからは、医局は「支え合いの場」であり、「大きな家族」のようなものだと考えるようになりました。
ライフイベントに差しかかかった際、仕事を辞めることなく、柔軟に働き方を変えてもらうことができました。子供が小さいうちは、医局に支援していただくことの方が多いと思いますが、後には自分自身が医局を支援できる立場になっていけたらと思います。
私たちの医局は温かい家族のような場所です。一緒に働いて、支え合いながら成長していきましょう。

赤木 貴彦

大学院卒業後、基礎研究と
臨床の両立をめざす

赤木 貴彦

ー なぜリウマチ・膠原病学教室へ入局されたのですか?

赤木 貴彦

当科に入局したのは、「研究も臨床もできる」というのが動機でした。
医学部2年生の時、解剖学の論文抄読会に参加したのをきっかけに、解剖学教室で実験を始めました。
免疫染色の鮮やかさに魅せられ、放課後や長期休暇を利用して実験をし、このときに研究に対する向き合い方や考え方の土台を教えていただいたと思います。
研究の成果はサイエンス・インカレにも採択され、発表させていただきました。

赤木 貴彦

ー 在職進学制度を利用して大学院に進学されたと伺いました。

臨床医として附属病院で働きながら、大学院で学ぶことができる制度です。専門医としての研修を積みながら学位取得を目指すことができます。授業は土曜日や平日17時以降に開講され、できる限り臨床業務に支障が及ばないように配慮されています。
両立は大変でしたが、研究が進むように働き方の配分を相談させていただきました。
大学院前半では「炎症性骨破壊」に関連した研究を行っていましたが、それも一段落つき、現在は「TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)のモデルマウス」を用い、自己炎症性疾患の研究をしています。

赤木 貴彦

ー 最後にリウマチ・膠原病学教室に興味を持たれた先生にメッセージをお願いします。

赤木 貴彦

自分自身、臨床の仕事も研究もどちらも好きですし、今後も両立したいです。
ただ、研究に没頭できる環境と海外生活に憧れもあり、留学希望があります。環境が整えば、チャレンジしたいですね。
そうした個人の希望や気持ち、夢を大事にしてくれて、後押しもしてくれる医局だと思います。

赤木 貴彦
黒﨑 奈美

地域の医療機関へ移籍し
次のステップへ

黒﨑 奈美

ー なぜリウマチ・膠原病学教室へ入局されたのですか?

私は2009年に川崎医科大学を卒業し、同年初期研修医として附属病院に入職しました。内科プログラムでの研修をスタートし、約2か月ごとに各科をローテーションしながら様々な領域を学びました。ローテーションしたどの科もそれぞれに魅力があり、座学で学んだときとは違った臨床の面白さ、奥深さを実感できました。
研修開始時は志望科がはっきり決まっていませんでしたが、やはり内科医になる以上、「患者さんの病気をトータルで診られる医師になりたい」という想いが強くなり、当科へ入局しました。
今振り返って、あのときの決断に間違いはなかったと思います。

ー 当科での経験が、現在の仕事にどのように役に立っておられますか?

現在は、岡山市の岡山博愛会病院に勤務しています。比較的高齢の患者さんが多く、一般内科医として、「総合診療能力」が必要です。
医師人生のスタート時、多様な臓器病変を抱える患者さんの診療に多く関わり、疑問点をそのままにせずに相談できる環境があったことで、現在自信を持って患者さんを診ることができています。

黒﨑 奈美

ー 大学病院に勤務中に妊娠・出産をご経験されたと伺いました。

2017年に第1子、2020年に第2子の妊娠・出産を経験しました。
悪阻が辛い時期もありましたが、医局の先生方がフォローしてくださり、出産1か月前まで外来診療を継続することができました。出産3か月後には週1回から外来診療を再開し、6か月後に完全復帰しました。皆さんのサポートが、非常に有り難かったですね。

黒﨑 奈美

ー 最後にリウマチ・膠原病学教室に興味を持たれた先生にメッセージをお願いします。

黒﨑 奈美

この教室で内科医として成長できたと思います。
専門医を目指す先生のみならず、将来、一般内科医を目指す先生にも当科は強くお勧めできます。

黒﨑 奈美
向井 知之

当科から基礎研究者の道へ

向井 知之

ー なぜリウマチ・膠原病学教室へ入局されたのですか?

米国留学中に帰国後のキャリアを考えていました。
留学中から守田先生には関節炎マウスの解析法などで相談させてもらっていました。川崎医大のリウマチ・膠原病学教室について、守田先生からお話を伺い、自由な発想で仕事に打ち込めそうだったので、決意しました。
2014年に本学に赴任しました。自分が学んできたことや経験を若い先生方に教えながら、好きな研究も継続できるのは楽しく、やり甲斐もありますね。

向井 知之

ー 向井先生の今後の展望を教えてください。

向井 知之

2021年に本学の免疫学教室に移籍しました。その際には本学の諸先生方が親身に相談に乗って下さりました。
私は臨床医でもあるので、「臨床に還元できる医学研究を行っていきたい」という思いが強くあります。近年の医療の進歩は基礎研究の推進があってこそです。自分自身も「将来の医学」にもっと貢献したいと考え、基礎研究の道を選びました。基礎研究教室に所属することで、膠原病の分野を超えて、今まで以上に研究の幅を広げられたらとも思っています。
同じ大学で勤務していますから、これからもリウマチ・膠原病学教室の先生方との関わりは深いと思いますし、附属病院でも時間の許す限り、診療を継続したいと考えています。

向井 知之

ー 最後にリウマチ・膠原病学教室に興味を持たれた先生にメッセージをお願いします。

医師人生は、若手であっても中堅であっても、キャリアプランについて悩みが尽きることはありません。そういった際には、親身になって相談に乗ってくれる先輩やメンター、あるいは友人が必要です。キャリア形成に悩んでいる先生がおられましたら、ぜひご相談下さい。

向井 知之