第16回 FIM講習会in倉敷 / 質問と回答
FIM講習会質問

総論

質問

術前評価(自宅等では自立)の場合は、病棟内で未実施段階でも自立でつけてよいですか? 術後評価で介入日にはできていなくても72時間の間で遡ると自立と考えられる場合も、術後非実施と考え1点にしてその後経過を追って加点と考えてよいですか? 腱板断裂術前患者や外科での術前患者の場合に悩むことがあります。

答え

入院後しているADLで評価します。術前入院で術前は自立していれば7点になり、術後に点数が下がることはあります。

質問

各項目の通常の時間の目安などはあるのでしょうか、個人・環境によっても差があると思うので具体的な時間があると評価しやすいと思いました。

答え

時間に関しては、何分以上という規定はありません。評価時の主観的な印象で評価してください。

移乗

質問

ある施設では、共同の浴槽があり、4~5段の階段と手すりを用いて、浴槽の中へ移乗します。 手すりを用いている対象者や、用いていない対象者、浴槽への移乗の際に介助が必要な対象者がいます。 このような場合、浴槽移乗の満点である7点は存在せず、施設内での最大得点6点であり、監視は5点、最小介助は4点・・・という採点でよろしいでしょうか?

答え

基本的な評価項目に沿って、各患者毎の評価を行う必要があります。 手すりを用いずに浴槽の出入りができる場合には、7点の評価もできると思います。減点の原因は本人のみでなく、施設の設備ということも有り得ます。

質問

自宅浴槽にてまたぎ動作が不可なため、デイサービスにてシャワー浴をされている方もシャワーチェアーの移乗を評価するのでしょうか?
ADLのため院内設備上の問題でもシャワーチェアー移乗評価になることは理解しましたが退院先目標が自宅浴槽またぎ動作が必要な場合で、評価目的で実際動作として浴槽移乗を一度でも行えばまたぎ動作での採点でよろしいですか?

答え

自宅でしていないのであればデイサービスでのしている評価となります。 評価が目的であればできる評価なので、しているADLにはならないので採点とはなりません。日常で行い介助が必要であれば介助量に応じて採点してください。

質問

資料のP.71 に記載されている、1点 ハローベストをつけているため、浴槽移乗が可能だが移乗する必要はない。 これの解説を頂きたいです。

答え

浴槽に移乗する能力はあるが、ハローベストを付けているため移乗する必要がない(移乗していない)ため、1点となります。

質問

当院では、機械浴での入浴がほとんどです。機械浴で入浴している場合は何点が妥当ですか。

答え

機械浴でストレッチャーやチェアへの移乗が自立しており、湯に浸かることのみ電動式で介助を受ける場合には中等度介助の3点と評価します。 移乗動作に介助が必要な場合は介助量を考え、さらに減点となります。

質問

先ほど、階段付き共同浴槽(温泉施設と類似しています、またぎ動作が必要ありません)の件で、質問に回答頂きました者です。ありがとうございます。 回答頂きました内容について、手すり無しだと7点という見解は勉強になりました。差支えのない範囲で、追加で、ご回答頂けますと幸いです。
上記施設ですと、手すりなしで階段を降り浴槽へ移乗→7点、手すりありで階段を降り浴槽へ移乗→6点、監視や準備で階段を降り浴槽へ移乗→5点、最小介助にて階段を降り浴槽へ移乗→4点、 最小介助にて階段を降り浴槽へ移乗→4点、中等度介助にて階段を降り浴槽へ移乗→3点、最大介助にて階段を降り浴槽へ移乗→2点 一定、このような採点の見解でもよろしいでしょうか?

答え

考えている採点基準でよいと思います。

移動

質問

入院時に歩行・車椅子ともに点数を付けて異なる点数の場合(移動手段の予想が不透明)、合計点(126満点)の計算は歩行か車椅子どちらの点数を採用すればよいでしょうか

答え

歩行、車椅子の両方で採点を行い、退院時に頻度の多い手段を選択すると良いでしょう

質問

病棟でトイレ自立(15m自立)、検査への移動は車椅子介助で行なっている場合には15m自立で5点とする考え方でよろしいでしょうか。 以前、当院リハビリテーション科内でFIMの勉強会をしていた時に、その場合はしているADLで低い方(車椅子介助1点)ではないかとの意見があり、どちらの解釈が正しいのか、 みんな分からなかった、ということがありました。

答え

検査への移動は特殊な状況と考えられます。日常生活動作で評価をするため、通常、病棟で行っている15m自立の点数を適用してください。

質問

階段昇降ですが、訓練室にある4段の階段を両側の手すりを使って安全に3往復できる場合は、6点でいいのでしょうか? 一側手すりのみでは介助が必要な場合は介助となるのでしょうか?

答え

4段の昇降が連続して3回可能であれば、手すり使用で6点となります。階段はできる能力で採点するため、両手すりでの点数を採用してかまいません。

質問

移動についてです。退院後を予測し、退院後歩行が予測できれば、入棟時のFIMは歩行で採点することはわかりました。 入棟時は車いす使用者が多く、退院時は歩行で退院する方がでも、スタッフの一部が入棟時の移動方法を車いすで採点するスタッフがおり、 リハ内でも意見が分かれるのですが、講習通り、入棟時も歩行の点数を採点する(車いすの点数も控えておく)ということでリハ科内で統一することが望ましいでしょうか。

答え

講義内容通り、両方の点数を控えておき、最終的な移動手段で採点を行ってください。全員で統一しておくことが望ましいです。

質問

バランス能力としては移動自立できるのですが、高次脳機能障害により離院離棟リスクが高く、周囲のスタッフや患者様に暴言を吐いてしまう可能性がある方のため、 移動時に監視者が付いている場合の移動FIMは5点でしょうか。

答え

監視が付いている場合は5点の採点です。

整容

質問

洗髪はFIMの項目に当てはまるものはありますか?

答え

整髪(髪を整える)であれば評価対象となります。
洗髪=頭を洗うという事であれば、清拭の項目でも対象外です。

質問

電動ハブラシ同様、電動髭剃りも好みで使用しているのであれば7点でよいですか?

答え

電動髭剃りは特殊な器具とみなされず、好みであるかどうかにかかわらず7点で構いません。

更衣

質問

勤務先の回復期病棟では、CSセットで入浴時に着替えています(入浴週2回)  それ以外は平日1回のみの着替えになるのですが、新しい着替えは配布されるため、配布される=準備とみなすと動作が出来ていても5点になります。 新しい着替えが配布されてから、純粋に着替えが自立できるかをみて、それに見合った点数をつけてよいでしょうか。 見守りであれば5点、時間がかかれば6点、手助けがいれば4点以下という考えてよろしいでしょうか。

答え

入浴後の着替えは特殊な環境にあたるため、採点対象にはなりません。 入浴時以外の1回/日の着替えで評価します。新しい着替えが配布されているものを自分で取れるのであれば、準備にあたりません。 それ以外は、介助量に応じて採点をします。

質問

終日浴衣で過ごしている場合、評価の対象外とありますが、対象外はどのように採点するとよいでしょうか。 対象外はすべて1点になりますか。また下着や靴下以外の衣類の持ち込みがNGなのですが、決められた衣服した着用できない場合にはどうしたらよいでしょうか。

答え

病衣(コンビニに着ていくと恥ずかしい衣服)は、更衣動作の採点対象外ですので、下着や靴下、装具など の更衣で判断してください。 入院セットなるものを使用される病院も増えているとのことなので、機能評価研究会での議題とさせていた だきます。

質問

下衣更衣について質問です。靴・靴下・パンツ・ズボンを各25%に分けて考えるとありましたが、 例えばズボンの着脱で一部分でも介助があればズボンの項目は25%減点という認識でよろしいのでしょうか。 それともズボンの着脱の介助量等についても上衣のように割合を考え算出した方がよろしいのでしょうか。

答え

基本的な考え方としてはその通りです(細かく算出する方法もありますが、そちらは応用編として解説をして います)。

質問

上半身:病院寝具を使用、下着は毎日自分で変えている。
下半身:ズボンは病院寝具を使用、下着・靴下・靴は自分で可能。
それぞれ点数は何点となりますか。

答え

病衣は採点対象外のため、下着や靴下、靴の着脱で採点してください。自分で可能な場合はそれぞれ7点となります。

質問

病衣が評価対象外であれば、更衣(下半身)の評価項目は「靴・靴下・下着」の3項目で評価し採点するとの解釈でよろしいでしょうか?
また、独居の方やご家族からの来院がなく、靴が持参できない方はSCセットのスリッパで病棟生活を過ごされています。スリッパはどのようになるのでしょうか?

答え

靴・靴下・下着の介助量での採点でよいです。
スリッパについては、「社会的に受け入れられる衣服」ではないので、対象外です。

トイレ動作

質問

腰椎コルセットをしているために、ズボンの上げ下げおろしが困難になり、介助が必要な場合でも点数は下がりますでしょうか?
ズボンの上げ下げで、リハビリパンツは下ろせないけどズボンは下ろせる場合はできるという判断でよろしいでしょうか?

答え

・介助が必要な場合には点数は下がります。
・リハビリパンツは通常の下着と同様の扱いになるので、介助を受けていれば点数は下がります。

質問

日中はトイレで監視を行っているが、夜間は自己にて尿器を使用し尿破棄のみを介助してもらっている。という状況ですが、トイレ動作の点数はどうなりますか?

答え

日中、夜間の低いほうで評価をします。尿破棄は、排尿コントロールでの評価となります。 日中は監視で5点、夜間は7点であり、低いほう5点となります。

質問

当院は、2WAYオムツをしようしています。リハビリパンツに比べると脱ぎ上げがやりにくい場合はどう評価しますか。 2WAYとは、テープ式にもなれるリハビリパンツ兼用のオムツです。

答え

トイレ動作の3項目の介助量により評価してください。
動作時にテープをつけ外しする場合とリハパンとして上げ下げする場合に評価点数が異なります。
夜間に紙おむつとして使用し、失禁し交換している場合には加味する必要がある。

食事

質問

肩術後や肘術後の整形疾患患者のFIMは、非術側の点数で付けるんでしょうか。PT・OTそれぞれ、術側で付けているか非術側で付けているかと点数入力状況が分かれています。

答え

実際の食事の際に使用している側での点数となります。

質問

ベッド上での食事摂取のため、ギャッチアップ使用や頭部への枕をセッティングしている場合は、食事の準備と考えて介助下では5点と考えてよいですか?

答え

食事を行う際の姿勢調整に介助が必要な場合も減点の対象となります。介助者が行うのであれば準備の5点となります。

質問

食べ物をスプーンで掬う介助は必要ですが、飲みものは手元まで誘導すると自力でコップを持ち飲み込むことができる場合は、2点と判断してよいのでしょうか。

答え

食べ物、飲み物に区別なく、食事場面での本人のしている割合、介助量で評価してください。

清拭

質問

清拭で下肢の洗身の際、下腿までは自力で可能でも麻痺等がありつま先への介助が必要な場合、評価は低い基準で行えばよいのでしょうか。

答え

つま先だけの介助が必要な場合でも、下肢1/4の介助が必要と判断してください。

排泄コントロール

質問

オムツやパッドに毎日失敗していても自己で破棄出来たりトイレで自力で交換可能なら、6点となりますか?

答え

オムツやパッドを自分で交換し、廃棄できれば「失敗」ではありません。失敗と失禁とは異なることを理解してください。質問の回答どおり、6点となります

質問

38ページスライド5枚目に記載してある、夜間はポータブルトイレを使用が5点となっている。使用だけでは6点ではないのでしょうか

答え

ポータブルトイレ準備も破棄も自己で行えていれば7点、準備または尿破棄に介助が必要となっている場合は5点になります。

質問

尿道カテーテル挿入中の患者でDIBキャップを使用しており、看護師が時間管理し介助してトイレまで連れて行き尿破棄している場合は1点で良いのでしょうか?

答え

時間誘導とみなし1点となります。

質問

オムツについて。5点は排尿後に捨ててもらうとありますが、トイレで排泄できてオムツを捨ててもらうという考えでよいですか(失禁・失敗はない)  2点は、オムツ内に失禁失敗をしている状態で、交換依頼できることという認識でよいでしょうか。

答え

汚染のないオムツ交換であれば、評価対象外となります。汚染があって破棄の介助が必要であれば5点となります。 交換依頼ができる状態は最大介助ということになるので2点になります。

質問

排泄コントロールにおける「介助量」について質問です。「介助量」の中にはオムツ交換の介助量も含まれますか。 例えば、失禁を知らせてくれたが、オムツ交換は全介助であれば1点になり得るのですか。

答え

オムツ交換は介助量に含みます。オムツを使用し失禁の後始末ができない場合は、オムツの交換依頼ができる場合は2点、交換依頼ができない場合は1点と評価します

質問

排便について。72時間以内に排便があった日とありますが、回復期病棟入棟後72時間以内に排泄がなかった場合の未評価は1点になりますか? 72時間後の排泄の評価を入棟時のFIMの点数に反映すべきでしょうか。

答え

72時間までを考えて採点します。72時間以内に排便がない場合には未評価扱いとなり1点となります。

質問

P38の排尿管理の例で、「夜間はポータブルトイレ使用 5点」とありますが、排尿管理の評価であるのに、ポータブルトイレを使用しているというだけで5点と減点することに違和感があります。 排尿コントロールに必要な器具、という観点であれば6点ではないでしょうか。 例えば、日中自立7点、夜間ポータブルトイレ使用で尿破棄を翌朝自身で行なっていた場合、6点となるのではと考えますが、 ポータブルトイレ使用で5点となるのであれば、尿破棄の可否が関係なくなってしまうと思ってしまいます。「夜間はポータブルトイレ使用 5点」についての解釈の説明をお願いします。

答え

スライドが不完全かもしれません。
ポータブルの準備も尿廃棄も自分で行えれば、減点はありません。ポータブルの準備あるいは尿破棄の介助を受ければ、5点です。

質問

なぜ排便処置の中で座薬処置のみ例外なのでしょうか。なにか理由があればお教えください。 毎日自身で浣腸処置をしている方がいたので気になりました。

答え

座薬の使用には負担量に配慮して特別なルールが決められています。

質問

排便コントロールで、72時間以内の排便がない場合は「未評価」になるかと思いますが、失敗はないため、 7点になるのでしょうか? 「未評価」になるため1点になるのでしょうか?

答え

72時間までを考えて採点します。72時間以内に排便がない場合には未評価扱いとなり1点となります。

質問

座薬の使用によって週3回失便し、処理に介助を要する人も4点になるのでしょうか。

答え

座薬使用する行為は特例で4点までしか下がりませんが、この場合はそれぞれの失敗と介助量を分けて評価を行います。
失敗の頻度は週3回失便のため、3点、座薬の使用で週3回失便するを週3回座薬を使用すると判断すると最小介助の4点、処理に介助する頻度で点数を評価し、最も低い点数を採点とします。

理解・表出

質問

理解は声が耳に届いていれば6点ですか?聞こえてはいそうだが、なんか怪しいという方でも、耳に届いていれば6点でよいのでしょうか。 表出は患者様の中には、ご自身のしゃべりたいことを永遠に話されている方がたくさんいます。 内容はともかく表出ができるので5点でよいのでしょうか。聞き取る/聞き取らせるということはどのようなことでしょうか。

答え

理解では、話が聞き取れているかどうかを判断するため、注意障害などの影響で、話が聞き取れず介助を要する場合には、介助の程度に応じて採点してください。

質問

質問内容によって首振りで的確答えられる場合の点数(表出)を教えてください。 質問者からの丁寧な言い回しや単語のみでの質問に答えられたかどうかで点数を決めてもよいのでしょうか。

答え

Yes-Noで答えさせる配慮をして、的確に答えられている場合は、2点です。

社会的交流

質問

日中は社会交流問題なし、夜間のせん妄・迷惑行為が毎日の場合と週に2.3回の場合の点数を解答ふまえて教えてください。

答え

毎日の場合は1点です。
1週間に何回迷惑行為があるかで評価をおねがいします。
1週間に2回であれば28%ですので、2点の評価となります。

その他

質問

運動項目全般においてリハビリ職員は見守りレベルで可能だが多職種は転倒転落のリスクがあるからと介助をしてしまう場合もFIMは低い点数で判断をしますか?(日内変動は少なく能力はプラトーの場合)

答え

しているFIMが採点評価ですので、しているFIMでADLで評価してください。
できるADLは目標値ですので評価は対象外です。