第12回 FIM講習会in倉敷 / 質問と回答
FIM講習会質問

食事

質問

食事介助の介助量ですが、他の項目のようにどの介助が何%という目安はないのでしょうか?よくあるのが、認知症や高次脳機能障害の方に対して、①食べ物をかき集める②口腔内の食べ残し、つめ込みすぎを確認する上記の2つの介助を行った場合の介助量は50%をこえますか?

答え

①②の介助量がともに25%未満のものであり、2つとも介助した場合は、25%以上50%未満の介助です。食事にかかる時間全体の中で、介助量がどの程度になるかを考えて、評価して採点してください。

質問

食事の量は問わなくても良い?自己摂取の後に、その摂取量が少ないため、介助する場合、点数は下がりますか?

答え

自分で摂取した食事の量が少ないので、後半を介助したという場合は、食事全体の中での介助量で採点してください。

質問

病前の生活から、ご飯を食べる際などでスプーンを使用されている場合は、自立となるのでしょうか?それとも修正自立となるのでしょうか?

答え

通常のスプーンであれば自立です。自助具のようなスプーンを使っていれば修正自立です。

質問

経管栄養患者のFIMの点数は1点か6点の2つしかありませんか?例えば経管栄養で自立に向けて見守りの下行っているとしたら点数はどうなりますか?2点から5点の採点基準はありますか?

答え

注入の手技に関しての介助量で点数は変化します。「見守り」であれば5点です。

質問

食事は自力で摂取されているが、栄養管理のために眠前のみ経管栄養注入し、全介助で行う時は低いほうで1点でしょうか?

答え

その通りです。

質問

食事動作・場面での分割で考えると ①食べ物をすくう ②口に運ぶ ③嚥下する ④かき集める 4分割で各25%と評価できますか。全く口に運べなければ嚥下をしても1点ですか。

答え

食事の場合、明確に何項目で評価するかは明示されていません。食事の一連の行為の中で介助量が何%であるかで評価します。咀嚼や嚥下には問題がないが、全く口に運べなければ1点となります。

質問

最初は全て自分で食べているが、途中から口に運ぶ介助を要する場合、最初の自力摂取の時間は考慮しますか。

答え

一連の動作なので、自立の%で表します。自己摂取が50%以上なら3点です。ただし、朝、昼が自立、夜が介助なら低い方の夜の評価で判断します。

質問

食べこぼしはない動作も自立している常食を摂取している人が気になるからという理由で首元にタオルをかけている。エプロンではないが減点になりますか。

答え

何が気になるのか分かりませんが、エプロンの場合と同様で、タオルを介助者にかけてもらうと、準備で5点となります。自分でかけられるのであれば、健常者でもレストランでナプキンを使用しますので、減点になりません。

整容

質問

整髪時にドライヤーを使用する場合は、採点範囲に含まれるか?

答え

その方が必要とされる場合には、含まれます。

質問

手を洗う時に、水でしか洗わない人は出来ると捉え、泡タイプのソープをつける文化の人で自分でソープをつけることができない人は減点になりますか?

答え

泡タイプのソープを使わないでも済ませられるのであれば減点されません。実際にソープをつける介助を受けているのであれば、減点されます。

質問

手を洗う時に、水でしか洗わない人は出来ると捉え、泡タイプのソープをつける文化の人で自分でソープをつけることができない人は減点になりますか?

答え

泡タイプのソープを使わないでも済ませられるのであれば減点されません。実際にソープをつける介助を受けているのであれば、減点されます。

質問

5項目(20%)の細かな採点区分はあるのか。

答え

各項目ごと介助量を求めて、それを平均しても構いません。

清拭

質問

清拭の項目に関して、洗い動作で頭部(洗髪、洗顔)が採点対象外になっている理由をもう少しわかりやすく説明をして頂きたいです。

答え

洗顔は、整容動作に含まれています。洗髪は、健常者でもできない場合があるため、ルールとして決まっています。

質問

清拭前にタオルに石鹸をつける介助(準備)は5点であるが、清拭中に介助する場合は4点以下か?

答え

清拭の途中で、タオルに石鹸をつけてもらうことは、介助に該当する。

質問

時間が通常の3倍という部分で、通常の時間とは何時間ですか?3倍以上とありますが、2倍ならOKですか?

答え

通常の時間とは、何時間とは決まっていません。常識の範囲で考えてください。通常の2倍程度の時間がかかることは、減点となりません。

更衣

質問

更衣の際の姿勢の違いによる介助量の違いはどのように評価するか?

答え

FIMはしている動作で評価をするため、普段している姿勢の時の動作で評価してください。ベッド上では自立していたが、座位でするようになり介助量が増えたのであれば、点数は下がります。動作は自立しているが、座位時のバランス保持のみに介助を要する場合は、25%未満の介助と考え、4点となります。

質問

襟口の乱れなど少し修正に介助を要した場合は何点か?

答え

このような場合には、25%未満の介助であると考えられるため、4点と採点します。

質問

やむをえず病衣しか着られないときの採点は?

答え

病衣(コンビニに着ていくと恥ずかしい衣服)は、更衣動作の採点対象外ですので、更衣が自立していても、FIMでは1点になります。

質問

上衣で、下着(肌着)は採点するのか?

答え

更衣では、下着を含む上衣のすべての介助量を評価し、平均します。

質問

下着(肌シャツ)がベルクロテープのもので上着が前開きシャツで更衣動作が自立の場合は6点か?

答え

その通り、6点になります。

質問

着衣・脱衣の介助量が異なる場合は、どのように平均すればよいですか?

答え

例えば、着衣は2点、脱衣は4の場合は平均をとって、3点になります。割り切れない場合には、介助量の%を平均してください。

質問

下着がブラジャーの場合の採点について。

答え

下着やブラジャーを着ている場合には、下着を含む上衣のすべて(衣服、ブラジャーや肌着)の介助量を評価し、平均します。上衣は自立、ブラジャーはホックのみ介助の場合は、4点となります。※装具を着用している場合は、平均する項目には入れません。

質問

ズボンは自己でできているが、パッドが必要で介助になるのか。

答え

パッドは、パンツと同じ扱いとして評価します。ただし、パッドのみ介助で、他は自立している場合には、4点と評価します。

質問

(更衣と整容)更衣や整容について、それぞれの項目の介助量が異なる場合の採点は?

答え

応用コースの範囲ではありますが、各項目で介助量が異なる場合には、それぞれの介助量を評価し、平均値にて算出します。たとえば、ズボン50%、下着40%、靴下0%、靴30%の時には、平均をとり30%しているとします。そのため、2点になります。

質問

補装具の着脱について、可能な場合は「6点」とされていますが、この補装具は「更衣動作を助ける」補装具でなければ着脱のための補装具とはならないので7点でしょうか?

答え

補装具の脱着が可能な場合は、減点されません。更衣動作の際に、補装具を用いた場合に修正自立の6点となります。更衣動作に無関係な補装具を装着しているだけでは、減点の対象外です。

質問

脱衣と着衣の差がある時は、なぜ平均をとるのか、低い方ではダメなのか?

答え

着衣・脱衣は,一連の動作であるため平均を取ります。低い方を取るというのは、日内変動の場合です。着衣が朝より夜の方が良いという場合には、日内変動で夜の点数を採用します。

質問

片麻痺のため立位では転倒のリスクがあり、ベッド端座位や椅子座位で行って自立している場合は、安全性の配慮で6点か?

答え

習慣ではなく、安全性の配慮であるため6点です。

質問

ボタンをはめるのに時間がかかると25%中何%か。

答え

時間については、更衣全体に掛かる時間の3倍以上で修正自立となります。ボタンのみに時間がかかっても自力で行えれば25%です。

質問

項目(更衣)・ボタンの数、大きさは問うのか。

答え

普段着ている衣服で評価します。

質問

ボタンをすべて留めなくてもよいのか。

答え

社会的に受け入れられる仕上がりならば、必ずしもすべて留めなくてもよいです。

質問

本人用靴下が無ければ項目に含めなくてもよいか。

答え

普段靴下を履く習慣がなければ項目から除外してもよいですが、たまたま無いだけならば、項目に含める必要があります。

質問

更衣を、朝と夕のリハビリ時間で行っている場合の採点はどうするか。

答え

その場面でしか更衣していないのであれば、その状態で低いほうを評価の対象として構いません。

質問

(更衣・トイレ) 下衣更衣、トイレ動作の各項目は、全介助でも患者が協力しても0%か。

答え

全介助であれば0%です。患者が協力する内容が存在するのであれば全介助ではなく、介助量の程度で最大介助や中等度介助などに該当します。

トイレ動作

質問

水を流すのに介助を要した場合は何点になるのか。

答え

「水を流す」ことはこの動作の評価の対象外です。水を流すことを常に忘れる、または流すことを頼まない場合は「問題解決」で評価します。

質問

トイレ動作の評価を嫌がられる方がおり、評価できず「できる、やっている」と言われる。どのようにしたらいいか。

答え

FIMは訪問看護の際に、新たに評価するものではありません。日ごろしているかどうかで点数をつけるため、一緒に暮らしている方がおられたら尋ねてみてください。独居の場合は、本人が「やっている」と言うのであれば、誰も介助していないので、6点か7点です。訪問看護の担当者とケース会議の際に尋ねてみてください。

質問

おむつを利用している場合のトイレ動作の評価方法は?

答え

おむつの交換を要する場合も、その際のズボンの上げ下げ、お尻を拭く動作を含めて、すべての介助量で評価します。ただし、おむつのみ介助で、他は自立している場合には5点とします(難しいからです)。リハパン(パンツ型のオムツ)は、パンツと同じ扱いとなります。日中、夜間で介助量が異なる場合は、低い方で採点します。夜間はトイレには行かない(ポータブル便器も使わない)場合は、日中で評価します。一日中、トイレ動作がなく、おむつのみの場合には、1点となります。

質問

トイレットペーパーを取る時に、介助者が身体を押さえている場合の点数は?

答え

このような場合には、25%未満の介助であると考えられるため、4点と採点します。

質問

「便を流す」動作は、どの分野の評価になりますか?

答え

「流す」動作は、採点範囲外です。

質問

ズボンを上げることは出来るが、下着を上げることができない、またはパットの装着に修正を要する場合はどうでしょうか?

答え

介助を受けている割合で評価します。下着を上げることができない、パットの装着に修正を要する。他の動作は自分で出来ると考えれば、介助は全体の1/3程度となり3点となります。パットの交換だけ介助を要する場合は、4点とされています。

質問

留置バルーンやレッグバッグを使用した例や膀胱瘻、ストーマを使用した例での採点はどうしたらよいか?

答え

トイレ動作は3要素(服を下げる、お尻を拭く、服を上げる)の自立度で評価します。留置バルーン等の使用では、その交換・着脱と衣服の上げ下げの介助量によって評価する。すべて介助の場合には、1点になります。

質問

トイレ動作項目・留置バルーンやレッグバッグを使用した例や膀胱瘻、ストーマを使用した例での採点はどうしたらよいか?

答え

トイレ動作は3要素(服を下げる、お尻を拭く、服を上げる)の自立度で評価します。留置バルーン等の使用では、その交換・着脱と衣服の上げ下げの介助量によって評価する。すべて介助の場合には、1点になります。

質問

ストーマがある人のトイレ動作の採点基準はあるか。

答え

排尿時のトイレ動作で評価します。ストーマの管理は「排泄管理」の項目で採点します。

質問

ポータブルトイレ使用は補助具に含まないと考えてよいか。

答え

トイレ動作の評価としては、ズボンの上げ下げと清拭の3項目のため、補助具には含みません。また、後処理や移乗動作は、「排泄管理」や「移乗」の項目で評価します。

質問

ポータブルトイレの使用は、排尿コントロールで採点したらよいか。

答え

ポータブルトイレへの移動は、「移乗動作」で評価します。「排尿コントロール」では、ポータブルトイレの使用は減点の対象です。

質問

バランスをとるのに膝ロックの介助をすれば何点か。

答え

触る程度の介助であれば、軽介助とみなすし、4点となります。しっかり押さえるのであれば、さらに減点されます。

質問

ズボンの上げ下げ不十分で仕上げが必要だと、上げ下げで33%中何%ずつか。

答え

基本的な考え方としては、介助の程度で判断します。上げ・下げ・拭くの3動作のそれぞれに要する介助量を平均して算出してもよいこととなっています。

質問

3動作が採点範囲のはずだが、軽く支えるのが減点ならば支えることも採点対象なのか。

答え

支えること自体は1つの採点項目ではないが、ズボンを上げる(下げる)動作中の介助となっているため減点の対象になります。

排泄コントロール

質問

下剤には整腸剤は含まれるのでしょうか?また、下剤を毎日内服している場合と屯服で内服している場合で点数に違いがあるのでしょうか?

答え

整腸剤(ビフィズス菌など)を便秘の治療目的で使用している場合は、下剤に含まれ、6点となります。プルーンなど治療費で支払われないものは、下剤として扱われません。下剤の内服は、頻度ではなく、内服することで排便コントロールが自立しているかどうかで判断します。

質問

人工肛門だが、便の破棄は自己で行っている人は何点か。

答え

便の破棄と装着を自己で行っている場合は、6点となります。

質問

病前より失禁していた。入院後膀胱尿道バルンを留置しており、尿破棄を介助でしてもらっているとき、何点か。

答え

自己でバルンを留置できなければ1点です。自分でバルンを挿入できるが、尿破棄のみを介助の場合は後片付けであるため5点となります。

質問

排尿管理のおむつの介助で、5点:排尿後に捨ててきてもらう2点:排尿後に交換を依頼できるの違いは何か?

答え

5点は、おむつの交換を自分で行っている場合で、廃棄のみ依頼の場合です。2点は、おむつの交換も他者に介助してもらっている場合です。依頼することもできなければ1点です。

質問

排尿管理でポータブルトイレを使用すると準備扱いになるか。

答え

排尿管理においては、ポータブルトイレは尿器と同様と考えてください。自分で準備し、尿を捨てに行ければ6点となり、準備や尿破棄を介助してもらえば5点となります。間に合わず失敗することがあれば、それ以下となります。

質問

おむつの交換依頼ができる、できないで点数が変わるのはなぜか。問題解決・表出になるのでは?

答え

「問題解決」は、危険や汚染などの問題を取り扱います。おむつの中に漏らした場合には、外に出ないので汚染もありません。そこで、おむつ交換の依頼は問題解決で評価しないことになっています。「表出」はコミュニケーションの評価です。尿がおむつに溜まっているかどうかの判断は無関係です。

質問

排便管理で浣腸は毎日使っても点数は下がらないのですか。坐薬と浣腸の違いは何ですか。

答え

坐薬は特例とされ、4点までしか下がりませんが、浣腸には特例はありません。浣腸後の取り換えの依頼もできなければ1点です。

質問

尿失禁があるがリハビリパンツの交換は本人が気になった時のみ自己で交換可能。だいたい失禁があっても数回分は同じリハビリパンツで過ごしている。排尿管理の点数は?

答え

リハビリパンツを自分で取り替えられれば、6点です。

質問

「排尿後に捨ててもらう」と5点、「排尿後に交換依頼できる」と2点と記載されているが、その違いは?

答え

自分で尿器に排尿できる、または導尿して尿器に貯めることができるが、その尿を捨ててもらうことのみ介助の場合は5点です。オムツに排尿しているが、自分で交換できない患者が、そのオムツを捨てることを依頼できれば2点となります。

質問

リハビリパンツを装着していると、排便項目で減点になるか?

答え

リハビリパンツを装着していて、自分で取り換えれるのであれば6点となります。取り換えれない場合は、交換を依頼できれば2点、依頼できなければ1点となります。

質問

ポータブルトイレは排尿管理では6点であったが、補助具の扱いか?

答え

ポータブルトイレは補助具となりますが、それを自分で準備して失敗しない場合には6点です。排尿が自立していても、ポータブルトイレの準備を介助者にしてもらっている場合には5点となります。

移乗

質問

ベッド車椅子の移乗(主動作)と起き上がり(副動作)で介助量が異なる場合は、どうすればよいか?

答え

主動作と副動作の点数を平均します。もし、整数でなければ主動作よりとします。たとえば、主動作4点、副動作1点では、(4+1)÷2=2.5なので、3点です。主動作2点、副動作3点では、(2+3)÷2=2.5なので、2点になります。

質問

浴槽の移乗で、入るときは5点、出るときは片足介助で3点の場合は何点か?

答え

低い方を採って、3点となります。

質問

ベッド・椅子・車いす移乗で、「歩行が主要な移動手段の場合、起立も含む」という意味がわからない。

答え

移乗の主な動作は座位から違う位置の座位に移ることです。しかし、歩行を主な移動手段としている場合は、そのような動作を含まないので、「起立から座位、座位から起立」を評価するため、そのような表現になっています。もちろん、手すりを持てば、減点されます。

質問

ポータブルトイレを使用する際、基本的にベッドサイドへポータブルトイレを移動させます。これは6点か?5点か?

答え

トイレ移乗では、ポータブルトイレの設置は採点対象外です。適切な位置に移動させる行為は、減点されません。「トイレ動作」の評価でも減点されません。「ポータブルトイレの設置」は排泄管理で減点されます。

質問

日中は最小介助で移乗できる。夜間はトイレを使用せず、おむつ使用の場合には、ベッド・車いす・椅子の移乗の評価はどうなるのか?

答え

夜間に移乗を行わない場合は、日中のみの点数でよいこととしています。この場合は、最小介助で4点です。

質問

浴槽移乗で主動作寄りとは?主動作が4点、副動作が3点だと何点ですか?

答え

応用編の範囲ですが・・・主動作の点数を優先します(主動作と副動作の平均を取って、小数点以下は主動作よりに切り上げ切り下げの判断をします)。主動作が4点、副動作が3点⇒4点主動作が4点、副動作が1点⇒3点

質問

ポータブルトイレ自立の場合、移乗にベッド柵を使用していても、6点になるのか。

答え

ポータブルトイレを使用しても減点になりませんが、ベッド柵を使用すれば修正自立ですので、この場合は6点となります。

質問

ポータブルトイレ使用は6点ではないのか?

答え

ポータブルトイレを使用するのみの場合は、7点に改訂されました。付属の手すりなどを 使用すれば、修正自立の6点になります。

質問

ポータブルトイレの肘置きを持っての移乗は6点でよいか?

答え

ポータブルトイレを使用するのみの場合は7点ですが、肘置きなどの付属の手すりを 使用すれば、修正自立の6点になります。

質問

車椅子⇔ベッド間で、方向転換時のみ介助の場合は何点か?

答え

介助量で考えればよい。触る程度であれば、75%以上自立で最小介助の4点となります。 しっかり持つのであれば、50%以上75%未満自立で中等度介助の3点となります。

質問

起き上がり動作には全介助必要だが、ベッド⇔車椅子の乗り移りは監視で可能な場合、FIMでは何点になるか?

答え

副動作である起き上がりが全介助で1点、主動作である乗り移りが5点であるので、(1+5)÷2=3で、3点となります。

質問

浴槽移乗時、機械浴を利用するのであれば、シャワーキャリーへの移乗の介助量で評価し たらよいか?

答え

機械浴を使用する場合は、最大でも3点までです。シャワーキャリーへの移乗が自立または 監視の場合は3点です。少しでも介助が必要な場合は、1点です。

移動

質問

退院時(最終)の手段を採用するということなので、手段だけではなく、距離も記録した方がよいか。

答え

現状の評価のため、今の状況について歩行と車椅子の両方を記載すればよいです。距離も含めての評価となります。

質問

退院時には15mしか歩行できないと予測して、入院時に5点をつけていたが(50mは1点)、最終時(退院時)は50mが触れる程度の介助で歩行できる場合の4点なら、入院時1点、退院時4点となるか?

答え

歩行は、まず50mを中等度介助以上で移動しているかどうかで判断します。この患者の場合、50mを全介助ですので、15mで評価します。歩行には、「15m特例」という法則があり、15mが自立または修正自立の場合は5点となります。この患者は本当に15mを自立または修正自立でしょうか?仮に、15mを要監視または4分の3未満の介助であれば2点です。歩行は予測して評価せず、現状の距離で評価します。15mしか歩けないのであれば、その状態で評価します。

質問

車椅子駆動で病棟内(50m以上)自立しているが、リハビリ室に行く際にエレベーターを使い、バックで出入りが出来ないため介助が必要な場合の点数は何点か?

答え

エレベーターの使用に関しては採点対象外となるため、しているADLとして修正自立の6点となります。

質問

車椅子駆動で院内50m移動する必要がない場合は?(14m先の売店に一人で買い物に行ける)

答え

原則として「しているADL」を採用しますが、このように環境に左右される場合には、訓練室までの移動や屋外の移動を考えます。毎日ではないが、50m以上移動出来るのであれば6点で良いですが、屋外の移動は衝突などの危険を考えて行っていないなら、15mで評価して5点となります。

質問

50mは移動できないが、15mは見守り移動できる場合の点数は?

答え

15mが自立または修正自立の場合は5点ですが、「見守り」は自立でないため、2点となります。

質問

基本的には時間がかかれば5点以下となると思うが、注意障害等で休み休みとなりがちで、度々声掛けが必要にも関わらず、50m以上もしくは15m以上歩ければ、その点数で良いのか?

答え

「時間が掛かるだけ」なら6点です。見守りや声掛けで、連続歩行が50m以上保たれていれば5点となります。15mであれば2点です。介助者からみて、止まっている時間が「休んでいる」と判断されれば、連続歩行とはみなされません。その時点までの歩行距離で評価をしてください。

質問

リハビリ開始当初は50m歩けないので15mで評価して5点だったが、その後の能力回復に伴い、50mを中等度介助で歩けるようになった場合は3点に下げるか?

答え

それは、間違いです。15m特例があります。最初に15mで評価して5点だったということは、15mを自立または修正自立であったということです。この場合には、後に50mを中等度介助で歩けるようになった場合でも、15mを自立または修正自立で歩けるので5点です。

質問

階段だけ出来ADLも容認する理由がわかりにくい。

答え

病院に入院している患者の大半が、病棟生活のなかで、階段を使う頻度よりもエレベーターを使う頻度が多いからです。FIMは原則、「しているADL」ですので、歩ける人でも階段を使っているため、全員が1点となってしまうので、階段だけは「できるADL」として評価することになりました。

質問

階段の点数が移動の点数を上回ることがあるか知りたい。

答え

階段昇降は「できるADL」で評価するので、訓練時に4-6段を1人介助で昇降できる場合には、2点です。移動は「しているADL」で評価しますので、訓練室ではある程度できたとしても、病棟ではしていなかった(自立度が25%未満)であれば1点です。

質問

階段昇降を病棟でできていなくても、リハビリ時間の出来る動作で評価してもよいのか?

答え

階段のみはできるADLで評価するので、上記で評価して下さい。

質問

歩行が30m自立の場合は、5点なのか?

答え

通常、50m以上を歩行していない場合は、15mまでの歩行で点数を決定します。30m、 すなわち、15m以上を自立または修正自立であれば5点となります。

質問

研修会では、移動で50m移動している人でも2~1点はある記述です。また、階段で12~14段昇降していても2~1点はある記述です。自分で調べてみると移動では50m移動していれば3点以上、階段では12~14段昇降していれば3点以上と書かれているテキストがありました。どちらが正しいのでしょうか?

答え

現在、公式のテキストは講習会で配布した薄緑色のマニュアルと金原出版の『脳卒中の機能評価:SIASとFIM 基礎編』のみです。それ以外にオフィシャルのテキストはありません。また、公式のリハビリテーション機能評価研究会以外のホームページには誤りがあるとお考え下さい。50m以上を移動している人で介助者が必要な場合、監視・指示または準備のみである、あるいは15mであれば自立(修正自立を含む)している場合(特例)には5点となりますが、それ以外は介助量によって4点~1点に区分されます。階段も同様に評価します。」

理解・表出

質問

補聴器使用で複雑な内容を理解できるが、補聴器の操作に介助が必要な場合は?

答え

自ら装用できたうえで、複雑な内容が理解できれば6点です。自ら装用できず介助が必要であれば1段階下がって5点となります。

質問

失語症の人の表出は何点ですか?

答え

「失語症」といっても表出のレベルは様々です。ごく軽度の喚語困難で、少し時間がかかる程度で喚語が可能となり複雑な内容でも表出できるのであれば6点となります。複雑な内容が困難な場合には簡単な内容での実際の表出の状況により1~5点に振り分けます。5点:簡単な内容の表出が丁寧な言い回しで問題なく行える 4点:短い文で可能 3点:強調した短い句で可能 2点:単語や指さし、Yes-Noで可能。

質問

理解・表出で複雑な内容をこちらが配慮(介助)したら理解・表出できる場合はどうやって採点するのか?(簡単な内容は自立~90%以上可能な場合)

答え

複雑な内容に関して軽度の困難を伴う程度であり、手助けを必要としない場合は6点となります。手助け(介助)が必要な場合には5点以下の簡単な内容で採点することになるため、簡単な内容が自立~90%以上である場合は5点となります。

社会的交流

質問

入浴・清拭・レクレーション拒否は迷惑行為になるか?

答え

社会的交流は他者との適切な関わり合いを評価します。正当な理由がなければ迷惑行為に該当し、減点となります。

質問

認知症の方で他者とのやり取りはできるが、内容が伝わらない場合には表出・社会的交流のどちらの点数を下げるべきか?あるいは両方か?

答え

社会的交流で評価するのは「他者に迷惑をかけている」かどうかです。表出の内容が誹謗中傷、暴言であれば社会的交流で減点します。内容が聞き取れない、日本語になっていないという場合には、表出の点数が下がります。表出では、話された内容は問わないですので、「人が倒れている ので、ご飯を食べます。」というように答えた場合には、表出での 減点ではなく、問題解決で減点されます。

質問

不必要にナースコールを押すことは迷惑行為に含まれるか?

答え

社会的交流は他者との適切な関わり合いを評価します。正当な理由がなければ迷惑行為に該当します。多くの場合、不安なことや用事があるのでナースコールを押すわけですので、迷惑行為かどうかの判断は容易ではありません。

質問

社会的交流の4点「慣れた状況であれば多くの時間適切に交流するが」の「慣れ」とはどのくらいの期間のことか?

答え

決まりはありません。健常者でも、初めて会う人と親しく交流しないので、このような表現になっています。同室患者と挨拶を交わすようになる通常の時間を考えて、採点してください。

問題解決

質問

評価者間で問題解決に対する認識の差がある場合には、どうしたらいいのか?

答え

点数の誤差が大きい場合には担当者間で話し合い、適切な介助量を把握するのがよいと思います。問題解決は、「解決できている割合(%)」を求めて採点しますので、評価者間で感じている割合が異なることは良くあることです。

記憶

質問

失語症の場合の「依頼の実行」に関して、3段階の無関係な命令の具体例とは?

答え

簡単なジェスチャーでいいですが、真似をしてもらうことで評価します。例えば、グーチョキパーなどのような、いわゆる相互に関連性のあるものよりも、それぞれ独立した動作が良いと思われます。

質問

普段の日課やよく合う人の認識は問題なく、依頼の実行が10回に1回の頻度で正しく行えている場合、点数は何点になるのか?

答え

普段の日課やよく合う人の認識が可能である場合、3項目のうち2項目(67%)が可能であるという評価になります。依頼の実行は10回に1回の程度であり、3.3%(33%の1/10)可能であると評価します。合計で約70%となり、50%以上、75%未満の3点となります。

質問

3つの項目でムラがある場合はどのように評価をするか?例:日課を5回に1回忘れている。

答え

各項目の頻度で採点します。日課を5回に1回忘れている場合、5回に4回は可能であるため、26.4%(33%の4/5)となります。よく合う人の認識、依頼の実行についても、同様に頻度を求め、合算して採点を行います。